南北共同連絡事務所 北朝鮮“撤廃”の考え
脱北者団体が飛ばした北朝鮮の体制を批判するビラをめぐる韓国政府の対応に反発し、5日、北朝鮮側は南北共同連絡事務所を撤廃する考えを明らかにしました。
北朝鮮で韓国との関係を担当する朝鮮労働党・統一戦線部の報道官は、5日夜、談話を発表し、先月末に脱北者団体が飛ばした北朝鮮の体制を批判するビラをめぐる韓国政府の対応を非難しました。その上で「開城工業団地に巣くっている南北共同連絡事務所を断じて撤廃する」と表明しました。
問題をめぐっては、4日、金正恩委員長の妹、与正氏が、南北軍事合意の破棄や連絡事務所の撤廃を示唆。5日、与正氏が「実務的な検討着手を指示した」ということです。
韓国政府は与正氏の警告に即座に呼応し、ビラの散布を規制する法整備などを進める方針を示していて、北朝鮮側がさらなる譲歩を引き出そうと攻勢を強めた形です。