バス運転手「陽性反応」も“会社の指示”で勤務続ける 韓国
韓国で、検査で「陽性反応」が出た高速バスの運転手が会社に報告したにもかかわらず、勤務を続けるよう告げられたことが明らかになりました。
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韓国では、依然、感染者数は“世界最悪水準”であるものの、減少傾向となっています。
5日、文在寅大統領は、感染拡大の局面でも重症化率と死亡率を他国に比べ、低く抑えられた要因について、韓国のコロナ対策、「K防疫」が功を奏したと自画自賛しました。
韓国 文在寅大統領
「一次的には防疫とワクチン接種に積極的に参加して協力してくださった国民のおかげであり、先進的な“K防疫”と優秀な保健医療が効果的に後押しした結果です」
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こうした中、高速バスの運転手が「陽性反応」を会社に報告したにもかかわらず、勤務を続けるよう告げられていたことが明らかになりました。
高速バスの運転手
「喉や気管支自体がチクチクしてコロナの症状に似ていたので、バスの営業所に電話しました」
3月、勤務中に体調不良を感じ、抗原検査をしたところ、「陽性反応」が出たといいます。
それを会社に伝えると、会社から「すぐに交代はできません。明日、人を送るから、明日の朝に交代しましょう」と、交代がいないため、勤務を続けるよう告げられたといいます。
そのため、男性は陽性反応が出ているのにもかかわらず、1度乗客を乗せ勤務。
保健所で陽性が確認されたあとに隔離されたということです。
また、男性が感染源かは不明ですが、宿舎で一緒に生活する同僚にも感染が広がりました。
高速バスの運転手
「お客さんの安全と命を尊重して 運転しなければならないバスが、陽性反応を会社に報告したのに、何の措置もしてくれませんでした」
バス会社は、地元メディアの取材に対し、運転手にコロナに該当する症状があれば、交代することが決まりだと明らかにしましたが、それを守ることができなかったと釈明したということです。