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ベラルーシ大統領選 現職当確も市民ら抗議

2020年8月10日 22:37

旧ソビエトのベラルーシで9日、大統領選挙が行われ、独裁的な手法で知られる現職の大統領が、6回目の当選を確実としました。しかし、結果に抗議する市民らが警官隊と衝突し、多数の負傷者が出ています。

ベラルーシのルカシェンコ大統領は、ソ連崩壊直後の1994年から政権を握り続け、「ヨーロッパの最後の独裁者」と呼ばれています。

これまでの選挙で、政権に反対する有力候補の立候補を、政権の影響下にある選挙管理員会が却下するなど、強権ぶりが目立っています。

また新型コロナウイルス対策では、「コロナは心の病だ。ウオッカやサウナが効く」などと語り、国民から反発の声があがっていました。

今回の大統領選挙では反政権派の映像ブロガーの男性が出馬を目指していましたが、5月に治安当局が身柄を拘束。代わりに、男性の妻である主婦のチハノフスカヤ氏が立候補し、多くの支持者を集めるなど一躍、有力候補となっていました。

中央選挙管理委員会によりますと、事前開票の結果、現職のルカシェンコ氏がおよそ8割の票を獲得し6選が確実となりました。

一方、チハノフスカヤ氏の得票はおよそ1割としていて、首都ミンスクでは9日夜、市民らが政権や選挙結果に抗議して警官隊と衝突し、大勢のけが人が出ています。