国連総会、ロシアに侵攻の損害賠償要求決議を採択 ウクライナ大使「今こそ責任を問うべき時」
国連総会は14日、ロシアに対して、ウクライナ侵攻に伴う損害の賠償を求める決議を94か国の賛成により採択しました。
ウクライナ・キスリツァ国連大使「復興は、この戦争による犠牲者に対する正義なしには決して完結しない。今こそロシアの責任を問うべき時だ」
国連総会の緊急特別会合で、ウクライナのキスリツァ国連大使はこのように述べた上で、ロシアによる侵攻に伴う損害の賠償を求める決議への賛成を呼びかけました。
決議では、「ロシアはウクライナに対する国際法違反について、損害賠償を含む全ての責任を負わなければならない」と明記しています。
賠償にあたっては、国連加盟国で「国際的な仕組み」を構築し、損害についての証拠などをまとめた記録を作ることを推奨しました。
ロシアのネベンジャ国連大使は、「国連の枠組みを超えた決議案だ」などと強く反発しましたが、94か国の賛成により決議は採択されました。反対はロシアのほか、中国やベラルーシなど14か国、棄権は73か国でした。
決議に法的拘束力はありませんが、ロシアに対して国際社会としての意思を突きつけた形です。