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ハリスvsトランプ、初の討論会 当初は互角→「ハリス氏が勝利」63% トランプ氏「移民がペットを食べている」で間違い指摘も

2024年9月12日 9:38
ハリスvsトランプ、初の討論会 当初は互角→「ハリス氏が勝利」63% トランプ氏「移民がペットを食べている」で間違い指摘も

アメリカ大統領選で初の直接対決です。民主党のカマラ・ハリス副大統領(59)と共和党のドナルド・トランプ前大統領(78)が、テレビ討論会に臨みました。非難の応酬となり、発言のファクトチェックがされる場面も。有権者らはどう受け止めたのでしょうか。

■専門家「ハリス氏の弱点を攻めきれず」

藤井貴彦キャスター
「激しい舌戦となりましたが、アメリカ国内ではどのような評価になったのでしょうか?」

小栗泉・日本テレビ解説委員長
「アメリカメディアのCNNが、討論会が終わった後に『どちらが勝ったか』と世論調査を行ったところ、ハリス氏が63%、トランプ氏が37%となりました」

「さらに、トランプ氏寄りとされるFOXニュースを含む複数のアメリカメディアも、『ハリス氏が勝利した』『ハリス氏は大統領にふさわしい人物に見えた』などと評価しています」

「CNNが討論会の前に『どちらが勝者になると思うか』と聞いたところ、ともに50%と互角だったことから、ハリス氏が予想を上回るパフォーマンスを見せたと言えそうです」

藤井キャスター
「この数字を見ると、ハリス陣営としてはかなり手応えを感じたのではないですか?」

小栗委員長
「アメリカ政治に詳しい、明海大学の小谷哲男教授も『トランプ氏がハリス氏の弱点を攻めきれず、ハリス氏が討論会を制した』と評価しています」

■ハリス氏の陣営、2回目に早くも意欲

小栗委員長
「今回の討論会には、事前に書いたメモなどを持ち込むことはできない、いったん討論が始まったら陣営のスタッフと相談ができないなど、いくつかの厳格なルールがありました」

「小谷教授によると、当初こうしたルールは、経済政策に精通していないハリス氏に不利になるとみられていました。ところがトランプ氏は自滅しました」

「ハリス氏の陣営は、はじめは難色を示していた2回目の討論会について、1回目の対決が終わった途端に『やろう』と言い出しているということです」

■ファクトチェックを何度も実施

小栗委員長
「さらに今回トランプ氏が『移民が住民のペットを食べている』と発言した際、すぐに司会者が『そのような報告はない』とただす場面もありました」

「今回はこうした事実関係の確認をするファクトチェックが何度も行われ、間違いを指摘されたのはトランプ氏が5回あり、ハリス氏はありませんでした。小谷教授はこうしたこともハリス氏に有利に働いたとみています」

加藤清史郎さん(俳優・『news zero』水曜パートナー)
「事実に基づいた発言なのかをその場で確かめるファクトチェックは斬新で面白いですが、とても大切なことだとも思います」

「メモすら持ち込めないからこそ、その人自身が持っているもので戦うことになるので、回を重ねることで有権者の判断材料が増えていくのではないかと思います。本当に2回目が実現するのであれば、今回を経たトランプ氏がどう出てくるのか注目したいと思います」

■著名人の反応と、今後のポイントは?

藤井キャスター
「世論調査の上では、討論会で成功したハリス氏ですが、これによって大統領に一歩近づいたと考えられるのでしょうか?」

小栗委員長
「そうとも言えないようです。討論会の後に著名人らがSNSで反応していますが、真っ二つに割れています。人気歌手のテイラー・スウィフトさんは『カマラ・ハリスに投票する』と支持を表明。若者に絶大な影響力があるため、ハリス氏には追い風になりそうです」

「一方、既にトランプ氏の支持を打ち出している実業家のイーロン・マスク氏はSNSで『カマラ・ハリスは今夜、多くの人の期待を上回った。とは言え、物事を成し遂げるとなると、トランプ氏の方がはるかに良い仕事をすると強く信じている』と投稿しました」

「いまだにトランプ氏には、根強い支持者がいるのも事実です。大統領選の行方について『現状は接戦で五分五分。今後は各陣営とも“自分の方が生活を楽にしてあげられる”と、どれだけアピールできるかが勝利へのポイントだ』と話していました」

藤井キャスター
「アメリカの大統領選挙の投票日は11月5日です。ここで選ばれた人物が、12日に告示される自民党の総裁選を勝ち抜いた人物と日米関係を築いていくことになるかもしれません」

(9月11日『news zero』より)