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「バーンと落ちた」…“晴天乱気流”で1800メートル降下か?緊急着陸 乗客1人死亡

2024年5月22日 19:41
「バーンと落ちた」…“晴天乱気流”で1800メートル降下か?緊急着陸 乗客1人死亡

21日、ロンドンからシンガポールに向かっていた旅客機が飛行中に「乱気流」に襲われ、タイの空港に緊急着陸。乗客の男性1人が死亡、7人が重傷だといいます。旅客機は、晴れた空で突然発生する「晴天乱気流」に巻き込まれた可能性があるということです。

21日、タイ・スワンナプーム国際空港で…

「関係ない人は、どいて」

飛行機から、次々と運び出されていく、乗客たち──。

ロンドンからシンガポールに向かうはずだった旅客機は、21日、タイの空港に緊急着陸しました。

その理由は、飛行中に機体を襲った「乱気流」です。

乗客が降りたあとの機内は、緊急用の酸素マスクがおりた状態で、床には物が散乱。天井は外れ、中の機械がむき出しになっています。

タイ航空当局によると、「乱気流」は機内食の提供時に発生し、乗客乗員229人を乗せていた機内は、見るも無残な状態となっていました。

また、タイの航空当局によると、乗客の73歳のイギリス人男性1人が死亡。約70人がケガをし、このうち7人は重傷だといいます。乗客に、日本人はいませんでした。

乗客
「突然、バーンと落ちた。わたしを含め、多くの人がシートベルトをしておらず、天井に頭をぶつけた。何人かは立っていたので、宙返りしているようだった」

乗客
「そのときは、死ぬかと思った。とても怖かった。もうしばらく、飛行機には乗れないと思う」

事故から一夜明けた22日、一部の乗客は、緊急着陸したタイから、本来の目的地、シンガポールに到着しました。

今回、乗客の死亡事故につながった「乱気流」──。

ロイター通信などによると、飛行機は3分間で約1800メートル降下し、晴れた空で突然発生する「晴天乱気流」に巻き込まれた可能性があるといいます。

パイロットを40年務めた、日本航空の元機長は…

元日本航空機長 航空評論家 山田不二昭さん
「私の経験では(晴天乱気流が)起きたことはありません。急激に来ますので、なかなか避けるのは難しい」

飛行機に乗る際は、“ベルトを常につけることが重要”だということです。

    ◇

シンガポールの航空当局などは、事故の詳しい原因を調査する方針です。

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