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台湾・頼清徳総統 「軍事裁判制度」復活の方針 中国による軍へのスパイ活動深刻化で

2025年3月14日 10:02
台湾・頼清徳総統 「軍事裁判制度」復活の方針 中国による軍へのスパイ活動深刻化で
総統府提供

台湾の頼清徳総統は、中国による台湾軍へのスパイ活動が深刻化しているとして、軍人を裁くための「軍事裁判制度」を復活させる方針を明らかにしました。

台湾の頼清徳総統は13日、「中国が台湾のメディアや政党、現役・退役軍人を取り込み、台湾内部の分裂を図っている」として、中国によるスパイ活動が活発化していると懸念を示しました。

台湾の国家安全局によると、去年、中国が関与する事件でスパイ罪で起訴された人は64人にのぼり、このうちの6割以上は現役と退役軍人が占めています。

頼総統は、中国を「反浸透法が定める境外の敵対勢力にあたる」と非難したうえで、これまでは戦時に限られていた軍人による機密漏えいなどを処罰する「軍事裁判制度」を復活させる方針を示しました。

こうした発言に対し、中国で台湾政策を担う国務院台湾事務弁公室は、台湾は中国の領土の一部だと強調した上で、「『台湾独立勢力』がレッドラインを越えれば、断固とした措置をとらざるを得ない」などとけん制しています。

最終更新日:2025年3月14日 10:14
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