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中国で東シナ海漁解禁“敏感海域近づくな”

2020年8月16日 21:29

中国では16日、東シナ海での漁が解禁されました。漁船が尖閣諸島の領海に侵入しないか懸念される中、中国当局は「敏感な海域」に近づかないよう指示しています。

中国南東部・福建省の港では、およそ3か月の禁漁期間を終え、数百隻の漁船が東シナ海などへと出港していきました。

槻木亮太記者「漁の無事を祈って、爆竹を鳴らしています。港から漁船が次々と漁へ向かいます」

尖閣諸島の領海付近へと向かわないか懸念されますが、漁師は「当局が許可しないため行かない」と証言しました。

漁師「昔は良く行っていた。敏感な海域になったので行かないようになった。国家が許可を出さない」

漁師は「尖閣周辺は豊かな漁場だ」と未練を残しながらも、漁船にはGPSが取り付けられていて、尖閣諸島の領海に近づくと中国当局から警告を受けると言います。

港付近には「敏感な海域に近づくな」との横断幕も張られ、アメリカとの対立が深まる中、中国政府が日中関係に配慮している様子がうかがえます。

一方で、今年はすでに中国公船が尖閣の接続水域内を、過去最長となる111日連続で航行し、挑発を強めていて、今後の中国側の出方が注目されます。