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トランプ大統領退院 ツイート連投の真意は

2020年10月6日 20:42
トランプ大統領退院 ツイート連投の真意は

アメリカのトランプ大統領が、現地時間の5日夕方に退院しました。 その一方、大統領の周辺では感染がさらに拡大しています。 
 
■退院後すぐツイート連投 大統領選への意欲アピール
 
現地時間の5日夕方に退院したトランプ大統領。ホワイトハウスに着いた後は、バルコニーでマスクをはずし、親指を立てるポーズや敬礼をするなど、なかなか立ち去りませんでした。大統領自身のツイッターに載せる動画を撮影していたからです。敬礼は、自身が乗ってきた軍用機に向かってしたということです。 
 
ほかにも、大統領は動画で1分半ほどコメントしていて、息切れもせず、声のかすれもありませんでした。動画では次のように話しています。
 
「私はコロナウイルスについて多くを学んだ。1つ確かなことは、支配されてはいけないこと。コロナウイルスを恐れてはいけない。」 
 
これに先立ち、トランプ大統領は退院する前後にもツイッターに投稿しています。 
 
「20年前よりも元気になった!」
「選挙戦にすぐに復帰する」 
 
これだけではなく、次々とツイートをしました。
「株価が高い。投票だ!」 
「強い軍隊を求めるなら、投票だ!」 
 このように、「VOTE!(投票しよう!)」と呼びかける投稿が30分間で15回もあり、大統領選への意欲を強くアピールしました。大統領は今後も治療をつづけますが、選挙活動へも出かけていくということです。 
 
10月15日には、野党・民主党の大統領選候補のバイデン氏との2回目の討論会が予定されています。 大統領はこの討論会に出るつもりだということです。早く復帰して、「力強い大統領だ」とアピールする狙いがあります。
 
■感染判明 マケナニー報道官はどんな人?
 
こうした中、ホワイトハウスの関係者の間で感染がさらに拡大しています。新たにケイリー・マケナニー報道官もコロナに感染したことがわかりました。 現地時間5日午前、自身のツイッターで「5日の検査で陽性反応が出た」と明らかにしましたが、症状は出ていないとしています。 
 
ケイリー・マケナニー報道官とは、 どんな人でしょうか。
 
32歳のマケナニーさんは、元FOXニュースのプロデューサーで、その後、トランプ氏支持の政治コメンテーターとして頻繁にニュース番組に出演していた人でもあります。 ハーバード・ロースクールで博士号をとってキャリアを積み、今年4月に報道官に任命されました。既婚者で、夫はメジャーリーガーで、1児の母ということです。 
 
報道官は、ホワイトハウスで週に1~2回記者会見をして政府の広報活動をします。マケナニー氏は今年4月に任命されたばかりですが、華やかでかつホワイトハウスの高官の1人として重要な仕事しています。 トランプ大統領の視察にも同行し、記者会見にも必ず立ち会っています。 トランプ大統領の考えを代弁するのが仕事なので、毎日のように顔を合わせてやりとりする関係です。 
 
■相次ぐ「ホワイトハウス・クラスター」
 
ホワイトハウスのクラスターが問題になっていますが、大統領夫妻、大統領顧問のヒックス氏、マケナニー報道官と報道官の部下2人、選挙対策本部長など、わかっているだけで14人の感染が確認されています。 
 
そんななか、マケナニー報道官は批判されています。 
 
マケナニー氏は1日に記者会見をしましたが、この日はトランプ大統領の最側近の1人、ヒックス氏に陽性反応が出た日でした。しかし、この会見では発表されませんでした。「陽性反応が出たという事実を知りながら隠していたのではないか」と指摘されています。 
 
マケナニー氏はツイッターで「会見前、ヒックスの診断については本当に知らなかった」と反論しています。なお、会見には報道関係者も出席していましたが、 ホワイトハウスの医療チームによると、報道関係者に濃厚接触者はいないということです。 
 
■ポンペオ国務長官来日中 感染対策は?
 
こうしたなか、トランプ政権の幹部の1人であるポンペオ国務長官が来日しています。 6日午後に菅首相と会談しました。 菅首相にとっては就任後初の外国要人との対面外交でした。このあと、日本、オーストラリア、インドとの4か国で外相会談が予定されています。 
 
ここでちょっと気になるのは、どのような感染対策をしているのかということです。 
 
主に4点あり、1つ目は入国前にPCR検査で陰性を確認し、2つ目は同行者の人数を絞り込みました。、3つ目は国内での訪問先を限定し、4つ目は移動に専用車両で行うということです。 感染対策を徹底しながら、本格的な外交が進められています。 
 
以上、トランプ大統領の退院についてお伝えしましたが、トランプ大統領自身がどの程度まで回復しているのか定かではありません。 さらにホワイトハウスのクラスターが、これでとどまるのか不透明な状況です。 トランプ陣営にとっては、リスクを抱えながらの選挙戦になります。 
 
 (2020年10月6日 16時ごろ放送 news every.「ナゼナニっ?」より)