アルメニア市民ら 首相官邸を占拠
停戦合意が何度も破られ、軍事衝突が続いていた中央アジアのアルメニアとアゼルバイジャンが10日、4度目の停戦に合意しました。しかし、合意内容に不満を持つアルメニアの市民らが首相官邸を占拠するなど、混乱が続いています。
10日、アルメニアの首都エレバンでは、合意内容に反対する市民らが、政府庁舎周辺に集結。パシニャン首相への面会を求め一部が官邸に突入し、占拠しました。
ロシアのプーチン大統領の仲介で両国が署名した今回の停戦合意は、アルメニアが実効支配しているナゴルノカラバフ自治州の大半をアゼルバイジャン側に返還することになっていて、劣勢のアルメニアが事実上、敗北を認める内容となっています。
アゼルバイジャンのアリエフ大統領は、合意を受け「事実上アルメニアの降伏だ」と主張しています。
今年9月下旬から続く一連の衝突では、これまでにおよそ5000人が犠牲になったとされ、1994年の停戦合意以降、最大規模の衝突となっています。