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国境の川や山を越え…“兵役逃れ”ウクライナ人男性らのルーマニア不法入国相次ぐ

2024年2月23日 13:20
国境の川や山を越え…“兵役逃れ”ウクライナ人男性らのルーマニア不法入国相次ぐ

まもなくロシアによるウクライナ侵攻から3年目を迎えます。ウクライナと国境を接するルーマニアでは、兵役から逃れるために、ウクライナ人男性らが不法入国するケースが相次いでいて、現地当局の対応が続いています。

ロシアによる侵攻を受けて、ウクライナでは、18歳から60歳の男性は、一部の特例を除いて国外に出ることが禁止されています。侵攻の長期化も相まって、ウクライナ人男性が兵役から逃れるために、不法に国外へ脱出するケースが相次いでいて、大きな問題となっています。

ルーマニア北部には、ウクライナとの国境に川と山が連なっていて、現地当局によりますと、これまでに8000人以上のウクライナ人男性が、川や山を越えて不法入国しました。冬には山に雪が積もり、川の水温も氷点下近くになることから、死者も出ているということです。

ルーマニア国境警察広報「これまでに9人のウクライナ人男性が川を渡る時に亡くなっています」

そのため、ルーマニアの国境警察は、毛布や衣服などを準備してパトロールにあたっているほか、現地当局が、EU(=ヨーロッパ連合)の法令にのっとって、不法入国したウクライナ人男性全員に、国内での一時的な保護の権利を与えるなどの支援を行っています。

ルーマニア国境警察担当者「(ウクライナ人男性は)国境越えに成功してうれしがっている人もいれば、国と家族を残してルーマニアに来たことに悲しんでいる人もいます」「ルーマニア国境警察は、引き続きウクライナ人を支援するつもりです」