旧ジャニーズ元所属タレント2人 性加害訴え米裁判所に提訴“大犯罪が日本で何十年も起こっていたことを広く知ってほしい”
旧ジャニーズ事務所の性加害問題をめぐり、滞在先のアメリカのホテルなどでジャニー喜多川元社長から性加害を受けたとして、元所属タレント2人がおよそ460億円以上の賠償を求めアメリカ・ネバダ州の裁判所に提訴していたことが分かりました。
アメリカ・ネバダ州の裁判所に訴えを起こしたのは旧ジャニーズ事務所に所属していた田中純弥さんと飯田恭平さんです。
訴状によりますと、田中さんは当時15歳だった1997年、滞在先のネバダ州ラスベガスのホテルなどでジャニー喜多川元社長から性的暴行を受けたとしています。
また、飯田さんも当時14歳だった2002年、同じホテルなどで元社長から性的暴行を受けたということです。
2人は身体的・精神的苦痛を受けたとして、旧ジャニーズ事務所から名前を変えた「SMILE-UP.」や旧ジャニーズ事務所のタレントらが所属する「STARTO ENTERTAINMENT」などに対し、あわせて3億ドル、日本円でおよそ460億円以上の賠償を求めています。
田中さんは「人類史上類を見ない大犯罪が日本で何十年も起こっていたことを海外の方にも広く知ってほしい」とコメントしています。
また飯田さんは、「訴訟を通じて性加害行為そのものの責任を問うとともに、すべての人々が安心して声を上げられる社会を築く契機となることを心から願っています」とコメントしています。
田中さんと飯田さんの代理人弁護士は「依頼人は日本での補償は求めていない。日本のシステムは完全に(旧)ジャニーズ事務所に管理されていると認識している」と述べています。
これを受け、旧ジャニーズ事務所の「SMILE-UP.」は、「米国の弁護士にも相談しながら、今後の対応を進めてまいります」などとコメントしています。
また、旧ジャニーズ事務所のタレントらが所属する「STARTO ENTERTAINMENT」は、「当社は無関係の立場にあり、本件について提訴される理由がないため、大変困惑しております」などとコメントしています。