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韓国学会“処理水”「影響は微々たるもの」

2021年4月27日 12:03
韓国学会“処理水”「影響は微々たるもの」

日本政府が福島第一原発の処理水を海に放出する方針を決めたことをめぐり、韓国の原子力学会は26日、韓国国民への「影響は微々たるもの」とする見解を発表しました。

韓国の原子力学会の発表では、福島第一原発でためている処理水すべてを仮にそのまま1年で海に放出した場合も、海水の希釈効果などで「韓国国民が受ける被ばく線量は許容される線量のおよそ3億分の1で無視できる水準だ」と指摘しました。

日本側の計画では、処理水を30~40年かけて薄めて放出するとしていて、学会は「日本側のデータの検証が必要だが、保守的な仮定の下でも影響は微々たるもの」との見解を示しています。

また、「ほとんどの韓国メディアが放射能の恐怖をあおる報道をしている」と苦言を呈した上で、韓国政府に対しても「政治的で感情的な対応を自制し、科学的な事実を土台として問題を解決するよう」促しています。

一方で、学会は日本政府に対しても、「十分な情報提供と説明をしないまま一方的に決定した」と遺憾の意を表明。海洋放出計画の検証に、韓国の専門家を参加させることなどを求めています。

写真:福島第一原発(東京電力提供)