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ペット“箱詰め”配送…大量死 中国

2021年5月12日 21:27

ペット市場が急拡大する中国で、犬や猫を生きたまま箱に詰めて配送し、死なせる事件が相次いでいて、批判が高まっています。

11日、中国の江蘇省で撮影された映像。多くの宅配物が積み重なっている中に入っていたのは、30匹の子犬や子猫でした。

中国メディアによりますと、動物愛護団体が箱に入れられた状態の犬や猫を、配送業者の拠点で発見したということです。30匹のうち、21匹はすでに死んでいたといいます。

ボランティア「臭くてたまらない、糞や尿も加わり、さらに臭かった。雨が降ったため死体はぬれていました」

また、生きていても衰弱がひどく感染症にかかっていて、病院に送られたということです。

こうした動物の宅配便での配送は、今、中国で大きな問題となっています。

今月3日には、四川省で177匹の子犬や子猫が箱に詰められた状態で発見されていました。これらは、到着して開けるまで何が入っているか分からない、「ブラインドボックス」と呼ばれる商品の「動物版」です。

宅配便で動物を配送することは中国の法律で禁止されていて、配送業者は「今後、動物の配送は厳禁とする」と釈明しています。

11日、江蘇省で発見された犬や猫は、配送途中で事件が発覚したため、この業者が配達拠点に留め置いたところでした。

中国では、ペット産業の市場規模が3兆円を超えるなど急拡大していますが、今回の事件を受け、市民からも批判が殺到していて、当局はこの業者に対して調査を行う方針です。