イスラエルとハマス“衝突半年” ガザ地区の現在の状況は
イスラエル軍とイスラム組織「ハマス」による衝突は7日で半年をむかえます。イスラエルから最新情報を伝えてもらいます。中継です。
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今、見えるのが、多くの避難民がいるガザ地区南部の街・ラファです。私は今、南部との境界からおよそ2キロほどの地点にいます。ここからは、南部の町並みが見渡すことができ、時折、大きな砲撃音が聞こえます。
さらに、支援物資の搬入のために開通される予定の検問所もあり、検問所周辺ではトラックが集まっているのが見えます。
アメリカのバイデン大統領は4日、イスラエルのネタニヤフ首相に対し、民間人を保護する措置を求め、対応次第ではガザ地区をめぐる政策を変更すると警告しました。
これを受けてイスラエル側は、支援物資の搬入を増やすため、新たにエレズ検問所を一時的に開放をすることを決めました。
一方、ラファへの地上作戦をめぐっては、イスラエルとアメリカが協議を続けています。
アメリカメディアによりますと、作戦前に住民を避難させる期間をめぐり、アメリカ側は最大4か月程度を要すると提案しましたが、これに対しイスラエルの高官が声を荒らげる場面があったと報じるなど、両者の溝が鮮明となっています。
ーー戦闘により深刻な人道危機を招いている状況ですが、今後の見通しはどうでしょうか?
ハマス側に拘束されているイスラエル人の人質解放を伴う一時停戦の交渉は停滞していて、戦闘の行方は、ラファでの地上作戦次第と言えそうです。
ネタニヤフ首相は、「人質の解放とハマスのせん滅」という目標達成まで戦闘を続ける構えで、ラファでの地上作戦が不可欠だという強硬姿勢を崩していません。
ただ、直近でも人道支援に携わるNGOの職員への攻撃が明らかになるなど、イスラエルの軍事行動に対し欧米各国から、厳しい視線が注がれています。
イスラエル側が今後、どこまで人道に配慮した姿勢を示すのか、そして国際社会がイスラエル側に自制を促し、ラファでの地上作戦を止めることができるのかが焦点となりそうです。