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“破産”したスリランカ デモ隊が大統領公邸を占拠 警察官は静観

2022年7月11日 19:27
“破産”したスリランカ デモ隊が大統領公邸を占拠 警察官は静観

経済の悪化が深刻な状況に陥っているスリランカで、政府に抗議するデモ隊が大統領公邸を占拠しました。スリランカは国として破産を宣言し、これを受けて市民らによる抗議活動が激化しています。

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ルームランナーやトレーニング器具を使う人。プールに飛び込んだり、水しぶきを上げて泳ぐ人。大勢の人と警察官がいる異様な雰囲気の場所は、スリランカの最大都市・コロンボにある大統領の公邸です。

物価の上昇や燃料不足など経済の悪化が深刻な状況に陥っているスリランカでは、先週、国として破産を宣言しました。これを受けて、市民らによる抗議活動が激化しています。

こうした中、ロイター通信などによると今月9日、ラジャパクサ大統領の辞任を求め、数千人規模のデモ隊が大統領府や公邸になだれ込み、占拠したのです。

公邸では市民らがベッドに寝そべってたばこを吸ったり、記念写真を撮影したりする人も見られました。兵士や警察官も市民らを排除することもなく、静観しています。

抗議運動主催者
「(1948年の独立以来)政治家を信頼し、私たちはすべてを失ってしまった。もう、彼らを信用するつもりはない。辞任するまで、ここに居座る」

ラジャパクサ大統領は公邸を出て避難し、無事だということですが、13日に辞任する意向を固めたということです。また、首相も辞任の意向を示しているということです。