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韓国大統領選“対日強硬”李在明氏が優勢に

2021年9月5日 10:05
韓国大統領選“対日強硬”李在明氏が優勢に

半年後に迫った韓国の大統領選挙に向けて与野党の公認候補を選ぶ党内選挙が本格化しています。革新系与党「共に民主党」では中部・大田(テジョン)などで行われた投票で、李在明(イ・ジェミョン)京畿道知事が過半数の票を集め、優勢な滑り出しを見せました。

■“対日強硬”李在明氏が優勢に

来年3月に行われる韓国の大統領選挙に向けては、文在寅大統領を支える与党「共に民主党」から、李在明(イ・ジェミョン)京畿道知事や、知日派として知られる李洛淵(イ・ナギョン)元首相ら6人が公認候補を争っています。

4日に中部の大田や忠清南道で行われた党員投票で李在明氏が54.8%の票を得て1位になりました。2位の李洛淵氏の得票率は27.4%で、大きく差が開いています。「共に民主党」の党内選挙は大田と忠清南道から始まり、全国11の地区で10月上旬にかけて行われますが、李在明氏が優勢な滑り出しを見せた形です。李在明氏は歯に衣着せぬ発言が売りで、日本についても歴史問題などで強硬姿勢を見せてきました。

知事を務める京畿道ではコロナ禍の経済対策として独自の支援金を全道民にたびたび支給。ポピュリスト(大衆迎合主義者)の色合いが強く、今回、公約でも最低限の所得を保障する「ベーシック・インカム(最低生活保障)」の支給を掲げています。

■野党は文政権と対立した前検事総長が優勢

一方、保守系の最大野党「国民の力」の党内選挙では、文政権と対立して検事総長を辞任した尹錫悦(ユン・ソギョル)氏や崔在亨(チェ・ジェヒョン)前監査院長ら12人が立候補しています。今月から予備選挙を始め、11月上旬には公認候補を選出する予定です。

3日に発表された韓国「ギャラップ」の世論調査によりますと、次の大統領に相応しい人物として1位は与党の李在明(イ・ジェミョン)京畿道知事で24%、2位は野党の尹錫悦(ユン・ソギョル)前検事総長で19%、3位に与党の李洛淵(イ・ナギョン)元首相が8%で続いています。

同じ世論調査では、政権交代のために野党候補の当選を望む人が49%と半数近くにのぼります。ただ、若者を中心に3割以上の人がまだ誰に投票するか明らかにしておらず、大統領選挙では若者の浮動票の行方が勝敗を左右することになりそうです。