“期限切れワクチン”接種相次ぐ 韓国
感染拡大が収まらない韓国では今、ワクチン接種の加速が急務となっています。こうした中、期限切れワクチンの誤った接種が相次ぎ、保健当局が注意を呼びかける事態になっています。海外でのコロナをめぐる最新の動きです。
■韓国
感染拡大の第4波が続く韓国。(感染者 26万3374人 死者 2330人 韓国・保健当局 7日時点)
8月、ソウル市内にある大学病院で、期限を過ぎるなどしたワクチンを誤って接種していたことが明らかになったのです。
韓国メディアによりますと、その数147人。
期限切れワクチン接種者の家族
「小さい病院でもないし、大学病院なのに、このようなミスが出たということは率直にあきれるし、腹が立つしかないですね」
こうした中、症状を訴えて応急処置室を訪問した接種者らもいたといいます。
病院側はワクチン管理と教育を強化すると明らかにしました。
実は、こうした期限切れのワクチンを誤って接種するケースが別の病院でも相次いでいるといいます。なぜ、ミスが相次いでいるのか。
ワクチンが入った箱には、解凍し冷蔵で使用できる期限が9月27日と記されています。しかし、箱から取り出した瓶には、2021年12月の文字。これは冷凍保存できる期限です。そのため、箱に書かれた冷蔵での使用期限を見逃すケースが発生し、ミスが相次いでいるというのです。
こうした状況に保健当局は…
保健当局(6日)
「接種機関はワクチンを入庫日順で使用し、接種前に必ず有効期間の確認をお願いします」
ワクチン接種によるミスは、これまでに1300件以上報告されているということです。
■インドネシア
これまでに400万人以上が感染したインドネシア。(感染者 413万3433人 死者 13万6473人 米ジョンズ・ホプキンス大 7日午後5時時点)
感染拡大を抑えるため、南スラウェシ州で取り入れているのがドローンを使った配達サービスです。
配達するのは薬や食品など。ちゃんと配達されたかは、動画で確認することもできます。
利用者
「ドローンで受け取った薬は、清潔だという印象を受けました」
7月からこのサービスを開始。1日に少なくとも5回は薬を届けているといいます。
今後はドローン配送を拡大。沖に停泊している船に隔離されているおよそ800人などにも配達を行う予定だということです。
■オーストラリア
6万人以上が感染したオーストラリア。(感染者 6万4627人 死者 1053人 米ジョンズ・ホプキンス大 7日午後5時時点)
5日、クイーンズランド州とニューサウスウェールズ州の境にオレンジ色のバリケードが設置されていました。
感染拡大による移動制限で会えなくなっていた多くの家族が再会し、父の日を祝いました。
近くではバリケードを飛び越えないよう、警察官が監視する様子も見られました。
「ちゃんとルールを守っているか、確認しているんでしょうね」
オーストラリアでは、感染の第3波を抑えようと、国民の半数以上が外出禁止を強いられています。
■イスラエル
響きわたる群衆の祈り。中東・エルサレムにあるユダヤ教の聖地「嘆きの壁」です。
信者たちは7日から始まるユダヤ教の新年を祝うため、前々日の夜から祈りをささげていました。(ユダヤ教の新年:今年は9月7日~)
これまでに110万人以上が感染したイスラエル。(感染者 111万7596人 死者 7205人 米ジョンズ・ホプキンス大 7日午後5時時点)
国民の6割以上が接種を完了していることもあってか、マスクをした信者らはディスタンスを気にせずに聖地に集まりました。
一夜明け、ユダヤ暦の新年を翌日に控えた6日。空港には長蛇の列ができていました。
空港の利用客
「休暇でニューヨークに旅行に行きます」
新年を海外で祝う旅行客でにぎわいました。
一方、国内で新年を迎える人々は、ユダヤ教の“お正月”「ロシュ・ハシャナ」を過ごすため、市場でお買い物。昨年の「ロシュ・ハシャナ」の期間にはロックダウンが行われていましたが、今年は見送りに。市場には新年を祝う人々で活気があふれていました。