韓国大統領選まで半年 野党ベテラン急浮上
来年3月の韓国の大統領選挙まで、9日で半年となりました。与党では李在明(イ・ジェミョン)京畿道知事が順調に支持を広げる一方、野党では尹錫悦(ユン・ソギョル)前検事総長の勢いに陰りが見え、最新の世論調査では野党のベテランが急浮上しています。
9日に発表された韓国「リアルメーター」の世論調査によりますと、次の大統領にふさわしい人物としてトップは与党「共に民主党」の李在明(イ・ジェミョン)京畿道知事で27%、2位は野党の尹錫悦(ユン・ソギョル)前検事総長で24.2%となっています。
続いて、野党のベテラン洪準杓(ホン・ジュンピョ)議員が前回の調査より7.5ポイント伸ばし、15.6%として初めて3位につけました。洪氏は、野党「国民の力」の前身の保守政党で代表を務めた人物で、前回2017年の大統領選挙にも出馬し、当選した文在寅大統領に次ぐ2位の得票率でした。
野党内のライバル、尹錫悦氏は、検事総長在任時に側近が尹氏に批判的な与党側の人物などを刑事告発するよう野党側に働きかけた疑惑が浮上。尹氏は疑惑を否定していますが、勢いに陰りが出てきていて、野党で保守のベテランである洪氏の支持が広がっているかたちです。
一方、知日派で知られる与党の李洛淵(イ・ナギョン)元首相は、13.7%で4位に後退しました。李洛淵氏は4日から5日にかけて行われた党員投票で李在明氏に大きくリードを許したことを受け、国会議員を辞職することを表明しました。支持が広がらないことを受け、大統領選挙に背水の陣で臨む覚悟を示したものとみられますが、与党は辞職を認めない方針を示していて、実際に辞職するかは不透明です。
与党「共に民主党」は10月、野党「国民の力」は11月に党の公認候補を選出した上で、韓国大統領選挙は来年3月9日に投開票を迎えます。
写真 左:洪準杓氏 右:尹錫悦氏