「PPAP手洗い版」で感染対策 ザンビア
ワクチン接種率の低いザンビアで、日本でもおなじみのあの人の「手洗い動画」が感染予防に一役かっています。一方、ルーマニアでは感染者が入院する病院で火災が発生。死者もでる惨事となりました。海外でのコロナをめぐる最新の動きです。
■ルーマニア
120万人以上が感染したルーマニア。(感染者 126万5827人 死者 3万7544人 米ジョンズ・ホプキンス大学 4日午後5時時点)
ブカレストの政府庁舎前では、飲食店の営業時間短縮や人数制限などのコロナ対策に反発する数千人がデモを行っていました。
一方、港町コンスタンツァでは、感染した患者を受け入れる病院で火災が発生。黒い煙が立ちこめる中、必死の救助活動が行われました。
クレーンを使い、患者を救出する様子も見られました。
酸素マスクをつけたままの患者がストレッチャーに乗せられ、次々と運ばれていきます。
AP通信によりますと、この火災で少なくともコロナ患者7人が死亡。出火の原因は不明で、調査中だということです。
■韓国
感染の第4波が続く韓国ですが、ワクチンの接種率が52.6%と高まったため、今、海外旅行を予約する人が急増しているといいます。
その行き先はアメリカ領のサイパン。
実は、韓国では、今年7月から接種を終えていれば、サイパンと相互に隔離なしで旅行ができる“トラベルバブル”という制度を始めています。
2回接種した人
「2回接種したので、やっと冬休み以後、旅行に行く計画が具体的にできそうです」
今年の年末までにサイパン旅行を予約した人の数は4000人以上。韓国政府は、「航空および観光産業の回復に役立つことを願う」とコメントしています。
(感染者 31万9777人 死者 2513人 韓国・保健当局 4日時点)
■イスラエル
129万人以上が感染したイスラエルでは、3回目のワクチン接種、いわゆる「ブースター接種」をさらに加速させようとする動きも出ています。
3日、政府はワクチン接種の証明書について、接種完了から半年以内に追加の接種をしなければ、証明書が失効する新たなルールを導入しました。
しかし、新ルールが導入された同じ日。高速道路では、「ワクチン証明書は汚点」と書かれた看板を掲げ車で走るなど、証明書に反対するデモが行われました。
イスラエルでは9月末の時点で3回目の接種の対象者のうち、およそ160万人がまだ接種をしていません。
(感染者 129万1808人 死者 7827人 米ジョンズ・ホプキンス大 4日午後5時時点)
■ザンビア
ワクチン接種を終えた人の割合が2%あまりにとどまっているアフリカ南部のザンビア。
貧しい地区を中心に、手を使って食事をする文化があるため、手洗いの徹底が重要ですが、手洗いの重要性を知らない人も多いといいます。
そこで、こんな取り組みが行われています。
踊る男性の後ろにあるモニターに映っていたのは、見覚えのある“あのスター”。
ピコ太郎さんが「PPAP」のフレーズにあわせ、正しい手洗いを呼びかけた動画です。
「I have a hand.I have a soap. Uh!Wash!Wash!Wash!」
日本のJICA・国際協力機構がザンビアの子供たちへの啓蒙活動のために、ピコ太郎さんの動画を使用したのです。
この取り組みで、手洗いを実践する家庭が増えたということです。
参加した子ども
「トイレの後は手を洗う。友達を触らないことを学びました」
ピコ太郎さんも、こうコメント。
「ザンビアでやってくれてるピコ!どんどん真似してね!」
(感染者 20万9163人 死者 3649人 米ジョンズ・ホプキンス大 4日午後5時時点)
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世界では2億3400万人以上が感染、480万人以上が死亡しています。(感染者 2億3493万445人 死者 480万1920人 米ジョンズ・ホプキンス大 4日午後5時)