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ミサイル報道を否定 中国「宇宙機の実験」

2021年10月18日 20:15

中国が核兵器を搭載可能な極超音速ミサイルの実験を行ったとの報道について、中国外務省は実験の存在を認めた上で、「宇宙の平和利用が目的だ」と明らかにしました。

イギリスのフィナンシャル・タイムズは16日、中国が今年8月に核兵器を搭載可能な極超音速ミサイルの実験を行っていたと報じていました。記事では、ロケットに載せて打ち上げられた極超音速ミサイルが、地球を旋回した後、目標から約40キロメートル離れた地点に落下したとしています。

これに対して中国外務省の報道官は18日の会見で、8月に実験をしたことを認めた上で「宇宙機の再利用技術を検証するための定例的な実験である」と明らかにしました。

宇宙機とは、宇宙空間を飛行する人工衛星や宇宙船など幅広い人工物を指しますが、今回の宇宙機が具体的に何を指すのか、どのような実験だったのかなどについては言及を避けました。

また、報道官は、実験は「宇宙機の使用コストを下げるために重要な意義を持つ」とした上で、「人類が宇宙を平和利用するため便利で安価な往復手段を提供でき、こうした実験は世界中で行われている」と説明しています。

ミサイルとの見方を否定する一方で、「中国は世界各国とともに宇宙の平和利用のため、人類に幸福をもたらすために共同で努力する」と強調しました。