文化財貸し出しも…日中関係立て直し図る
来年、日中国交正常化50周年を迎えるにあたり、両国にゆかりのある文化財の貸し出しなどが検討されています。新型コロナウイルスで人の往来が途絶える中、文化交流で冷え込んだ日中関係の立て直しを図る狙いがあります。
日本の垂中国大使は3日、中国南部・福建省にある日中両国にゆかりのあるお寺を訪問しました。
このお寺にいた僧侶「隠元」は江戸時代に日本に渡り、京都でもお寺を開いたほか、インゲン豆など中国の物や文化を日本に伝えたことでも知られています。京都のお寺には「隠元」の生前につくられた像などが保管されていますが、中国側から像の貸し出しなど交流が呼びかけられ、両国関係者の間で検討されています。
日中両国は来年、国交正常化50周年を迎えますが、日中関係の停滞や新型コロナの影響で目立った行事は予定されていません。こうした中、文化交流を通じて関係立て直しの機運を高める狙いもあります。