ロシアの新車輸入、ほぼ中国車に 今年9月末までに全体の97%に拡大 “品質が非常に良くなり、西側企業が撤退したからだ”
ロシアと中国の関係強化と西側の制裁継続によって、ロシアの新車輸入のほとんどが中国車になろうとしています。これまで日本車が持っていた市場が奪われつつあります。
記者「モスクワの中国車販売店に来ています。こちらはハイブリッドカーなのだそうですが、洗練されたデザインです」
ロシアメディアによりますと、ロシア税関当局がまとめた今年9月末までの新車輸入数は、およそ41万5000台で、このうち中国車が40万台と全体の97%にまで拡大しました。
つい最近まで、ロシアでの中国車の評判は、品質の面から高くありませんでした。しかし、プーチン大統領自らも認めるほど中国車の質は改善されています。
中国車販売店「ROLF」カンディノフ部長「中国車販売は増加傾向にあると見ている。これには2つの要因がある。まず、中国車自体の品質が非常に良くなった。2つ目は(西側企業)が市場から撤退したからだ」
客「内装がとてもキレイで、オプションが非常に興味深い。価格もヨーロッパ車と比較してかなり安い。だからとても気に入っている」
モスクワ市内を走る中国車の数は目に見えて増えていて、ロシア自動車ディーラー協会は「2年以内に中国が市場の90%を占める」と分析しています。
制裁によって、西側企業がロシア市場から撤退したことで、中国企業がまたとないビジネスチャンスを得るという皮肉な結果となりました。