NASA「アルテミス計画」第1弾 月探査のために開発、無人大型ロケット打ち上げへ
NASA(=アメリカ航空宇宙局)は日本時間29日夜、人類を月に送る「アルテミス計画」の第1弾として、月探査のために開発した無人の大型ロケットを打ち上げます。
「アルテミス計画」とは、1972年のアポロ17号以来、再び人類を月面に送り、長期滞在できる拠点を建設し、飲み水や燃料となる水などの資源を開発する計画です。
第1弾となる打ち上げでは、大型ロケットに取り付けられる宇宙船「オリオン」が、無人で月の上空までを往復する試験飛行を行い、月までおよそ100キロまで接近する予定です。
NASA テストディレクター「すべてが順調に進み、計画通り、予定通りに進んでいます」
また、ロケットには、JAXA(=宇宙航空研究開発機構)が開発した超小型の月面着陸機「OMOTENASHI」と、月探査機「EQUULEUS」も搭載されます。
打ち上げは、日本時間29日午後9時33分に予定されています。
宇宙船「オリオン」には、宇宙飛行士の代わりに3体のマネキンがのせられ、ミッション中の加速度や振動、放射線被ばく量を測定します。
また、月からの帰還の際は、地球近くにあるISS(=国際宇宙ステーション)から帰還する時よりもはるかに高い高度から大気圏に突入することになるため、宇宙船「オリオン」が高速や高熱に耐えられるかも確認されます。
ミッションは1か月あまりにわたって行われ、宇宙船は10月10日にカリフォルニア沖の大西洋に着水する予定です。
今後は、第2弾として、宇宙飛行士を乗せて月の上空まで往復した上で、2025年には第3弾で宇宙飛行士による月面着陸を目指しています。