パレスチナ赤新月社は5日、パレスチナ自治区ガザ地区で先月、イスラエル軍の発砲により救急隊員が死亡した際の動画を公開しました。イスラエル側の主張に矛盾があるとしています。

ガザ地区南部ラファでは先月23日、救急車がイスラエル軍の発砲を受け、その後、集団墓地から救急隊員ら15人の遺体と破壊された車両が見つかっています。

イスラエル軍は襲撃の事実は認めたうえで、車列がヘッドライトもつけずに不審な動きをしていたため発砲したと主張していました。

こうした中、パレスチナ赤新月社は5日、死亡した隊員が襲撃を受けた際に撮影していたとする映像を新たに公開しました。

映像では、救急車がヘッドライトをつけ、赤いランプを点滅させながら走る様子が確認できます。赤新月社は声明で、「この映像は、イスラエル軍の主張を明確に否定している」と指摘しました。

イスラエルメディアによりますと、映像の公開を受け、軍は5日、当初の発表は誤りだったと認めた一方で、殺害された15人のうち、少なくとも6人はイスラム組織ハマスの工作員だったと主張しています。