ハマスの攻撃から1か月以上…イスラエル市民の避難生活続く 音楽祭参加で犠牲に、心の傷癒えず
イスラエル国内では、いまだに多くの市民が避難生活を送っています。また、愛する人の死から立ち直れないという人もいます。現地からの報告です。
■「家に帰りたい」ささやかな願いも、かなわず
先月7日のハマスの襲撃で自宅を追われるなどして、イスラエル国内では、今もおよそ1000人が避難生活を余儀なくされています。
パレスチナ自治区ガザ地区近郊の集落に住んでいたシャロンさんもその一人。命は何とか取り留めたものの、自宅は放火されて住めなくなり、ヨルダンとの国境近くのホテルで避難生活を続けています。
シャロンさん「ハマスに燃やされてしまったので、もう住む家がありません。今、私たちに必要なのは、心身を休められる家なんです」
「ただ家に帰りたい」。そんな、ささやかな願いも、いまだかなっていません。
■いとこが犠牲に…「受け入れるのは難しい」
こうした中、西部の都市テルアビブ近郊では、あるイベントが行われました。
記者「ハマスの襲撃によって亡くなったイスラエル人青年の家族らが、追悼のイベントを沖合で行っています」
ハマスの襲撃によって命を落としたイスラエル人のアディールさん、イライさん、マタンさん。3人は多くの犠牲者が出たガザ地区近郊の音楽祭に参加していました。
家族や友人ら、およそ500人が集まり、地元のサーフィンクラブの仲間だった3人に沖合で花を手向けるなどして死を悼みました。
マタンさんのいとこ「襲撃が起きて、とても悲しかった。彼がいないのは寂しい。今でも受け入れるのは難しい」
犠牲者の家族が負った心の傷は癒えないままです。