赤十字職員“医療は機能不全” ガザ地区ラファ
パレスチナ自治区ガザ地区の最南部ラファに開設された野外病院について赤十字の職員がNNNのインタビューに応じ、ラファの危機的な状況を訴えました。
ガザ地区ラファに9日、新たな野外病院が開設されました。60台のベッドに外科や産婦人科、小児科などがあり、一日あたり200人を診察することができます。
ガザの赤十字国際委員会で広報をつとめる男性は、ガザの医療は機能不全に陥っていると訴えました。
赤十字国際委員会 ヒシャム・マンナさん
「人々は汚水や廃水、大量のゴミで覆われた道路や歩道にテントを張って生活をしていて、これが公衆衛生上のリスクとなり、伝染病や悪性の病気を蔓延させています。ガザの医療システムは崩壊しています」
また、女性や子どもの犠牲者が増え続けていると指摘します。
赤十字国際委員会 ヒシャム・マンナさん
「3万5000人以上が殺害され、その70%が女性や子どもたちです。がれきの下敷きになっている人や遺体が回収されないまま行方不明になっている人たちがまだ何千人もいます」
こうしたなか、イスラエルメディアは16日、イスラエル軍がラファに追加の部隊を配置したことについて、今後ラファでの作戦を拡大するための準備だと報じていて、さらなる人道危機への懸念が強まっています。