アメリカ海軍の制服組トップが14日、退任しましたが、軍の幹部人事の議会承認が野党議員の妨害で滞っていることから、史上初めて3つの軍のトップが空席になるという異例の事態となっています。

アメリカ海軍の制服組トップを務めるギルデイ海軍作戦部長は14日、任期を終えて退任しました。後任には副部長が昇格する人事が発表されていますが、軍の人工妊娠中絶に関する政策に反発する野党・共和党のタバービル上院議員が議会の承認手続きを妨害していて、海軍はトップ不在の状態となります。

タバービル議員の妨害で、すでに海兵隊司令官と陸軍の制服組トップが空席となっていて、今回の海軍作戦部長の退任で、アメリカ史上初めて、3つの軍のトップが不在という異例の事態となりました。

オースティン国防長官は退任式典で、「300人以上の優秀な将官らの指名が保留となっている。アメリカの軍事的即応性を損なっている」と批判し、幹部人事を承認するよう改めて強く求めました。