トランプ氏“暗殺未遂” 容疑者拘束の瞬間 動機は? ウクライナ侵攻に対するデモに参加も…
アメリカのトランプ前大統領の暗殺未遂事件で、容疑者の男が拘束される瞬間の映像が公開されました。男は約12時間にわたり、現場付近に潜伏していたことがわかりました。
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保安官
「2歩、右に進め!」
逃走していた容疑者が、事件の約40分後に拘束される瞬間の映像が公開されました。
保安官
「そのまま後ろに下がれ」
着ていたTシャツをめくりあげ後ろ向きに歩くと、保安官らに確保された男。
保安官
「名前は?」
男
「ライアン」
ライアン・ラウス容疑者(58)。トランプ前大統領を銃で狙った疑いがもたれています。
ことし7月に続き、再び起きてしまったトランプ氏の暗殺未遂事件。命を狙われたトランプ氏は、日本時間17日午前、SNSでライブ配信を行い、当時の状況について語りました。
当時、知人とゴルフをプレーしていたトランプ氏は…
トランプ前大統領 ライブ配信の音声
「突然、銃声が聞こえてきた。おそらく4~5発だと思うが、銃弾のような音だった。最後のパットを沈めたかったが、ここから出ようと決めたんだ」
シークレットサービスが、茂みから銃身が出ていることに気づき、発砲したといいます。
トランプ前大統領 ライブ配信の音声
「(シークレットサービスは)標的に向かって走り、たくさん撃った。 それが私たちが聞いた銃声だったんだ。(ラウス容疑者は)一発も撃っていない。そして彼は通りを横切って走り、トラックか車に飛び乗った」
その後、車で逃走し、約65キロ離れた場所で拘束されたラウス容疑者。製造番号が消された銃を所持するなど銃の不法所持の疑いで訴追されましたが、事件当日の行動も徐々にわかってきました。
ラウス容疑者は、午前2時ごろから事件のあった午後1時半ごろまで、約12時間にわたり現場付近に潜伏していたことが、携帯電話の位置情報から明らかになったのです。
ただシークレットサービスは…
シークレットサービス
「当時の行動は非公式でした。つまり、トランプ氏の公式スケジュールではありませんでした」
なぜラウス容疑者は、トランプ氏がゴルフ場にいることを知っていたのか。CNNは、ラウス容疑者が黙秘していることから、どうやってトランプ氏の居場所を知ったのかは、わかっていないと伝えています。
そして、明らかになっていない事件の動機。2022年には、ウクライナで行われたロシア侵攻に対するデモに参加していたラウス容疑者。
ラウス容疑者(ウクライナ・キーウ 2022年)
「世界中の誰もがウクライナに来て、人々や兵士を支援する意欲を持つべき」
ウクライナ支援に消極的だったトランプ氏に対し、不満があったのでしょうか。また、ロイター通信によると、ラウス容疑者は自費出版した本に、2016年の大統領選でトランプ氏に投票したことをほのめかした上で、支持したことは「ひどい間違いだった」と記していたということです。
一方、トランプ氏はラウス容疑者について「バイデンやハリスの主張を信じて行動した」との見方を示しました。
バイデン大統領は「シークレットサービスにはさらなる支援が必要だ」と述べ、体制を強化する必要があるとの考えを示しています。
(9月17日放送『news zero』より)