韓国政府“元徴用工”問題で最高裁に意見書「外交努力」強調 “判断先延ばし”促す狙いか
いわゆる元徴用工をめぐる問題で、日本企業の資産を「現金化」する手続きを進めている韓国の最高裁判所に対し、韓国外務省が解決に向けて日本側と協議を続けているなどと説明する意見書を提出したことがわかりました。
韓国外務省は元徴用工をめぐる問題について、最高裁に対し今月26日付で韓国政府の立場を説明する意見書を提出したと明らかにしました。
意見書では、日韓両国の「共通の利益に合う合理的な解決策を模索するため、日本との外交協議を続けている」と強調。官民による協議会を通じて、原告側の意見の取りまとめなど多角的な外交努力を行っていると説明しています。
元徴用工をめぐる裁判では、韓国の最高裁が2018年に日本企業に賠償を命じる判決を出し、資産の売却が命じられています。
三菱重工業をめぐる裁判では、早ければ来月にも最高裁が最終決定を行うとの見方もあり、その場合、日韓関係への悪影響は必至です。
韓国政府としては今回の意見書の提出によって、最高裁の“判断先延ばし”を促す狙いがあるものとみられます。