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ロシア軍、映像で「橋を架ける」演習アピール……ナゼ? 12万の兵でウクライナ包囲、プーチン大統領の“揺さぶり”

2022年2月15日 8:41
ロシア軍、映像で「橋を架ける」演習アピール……ナゼ? 12万の兵でウクライナ包囲、プーチン大統領の“揺さぶり”
プーチン大統領の“狙い”は

ロシアが軍事侵攻するのかどうか、緊張が高まるウクライナ情勢。ロシア軍は12万人の兵士で取り囲み、いつでも侵攻できるとのシグナルを送っています。揺さぶりをかける交渉を続けてきたプーチン大統領の狙いや、欧米への要求の中身とは?

■ロシア軍「演習」、映像でアピール

有働由美子キャスター
「ウクライナへの軍事侵攻について、『いつ始まってもおかしくない』『(北京)五輪期間中の今週でもあり得る』と、アメリカ政府の幹部が発言しています」

「さらに日本政府は、ウクライナに滞在する日本人に、直ちに退避するよう呼び掛けています。本当に軍事侵攻となるのでしょうか?」

小野高弘・日本テレビ解説委員
「ロシアのプーチン大統領の腹一つにかかっています。軍事侵攻といえば戦車ですが、ウクライナの周りにいるロシア軍の演習の映像では、橋を架けようとしています。道がなかろうが、堀があろうが、相手の陣内に攻め入って行くとアピールする映像です」

「こうして緊張感をどんどん高めています。プーチン大統領の交渉術は『揺さぶる』。揺さぶって譲歩を引き出すことをずっとやってきました」

■プーチン氏、米仏への「要求」は?

「今の狙いは1つです。ウクライナを、領土を取るとまでは言わなくとも、自分たちの味方につけておいて、欧米から身を守る防波堤にしたいということです」

「そこでプーチン大統領は大勝負に出ました。ロシア軍の約12万人の兵でウクライナの三方を取り囲み、いつでも侵攻は可能だというメッセージを送って揺さぶっています」

「アメリカやフランスの大統領が『話をしようじゃないか』とアプローチし、プーチン大統領は駆け引きをします」

「『ウクライナに欧米が介入するのは間違っている』『私が心配していることを理解してくれるよね』『欧米の軍事同盟NATOにウクライナが加入しないよう保証してくれないと困るよ』、と要求を突きつけています」

■外相と協議…「対話続ける」と確認

有働キャスター
「揺さぶるのが目的なら、攻め入るとは本気で考えていないのでしょうか?」

小野委員
「話にならないと思えば、最後は力づくで軍事侵攻することはあり得ます。ただ、プーチン大統領は14日夜、外相らと話し合いました。そこで『今後も対話は続けよう』『合意できるチャンスはある』ということになったといいます」

「プーチン大統領も、拳を振り下ろすためには何か成果を得たいと考えています」

有働キャスター
「こうしてずっとギリギリの状況が続いていますが、プーチン大統領の今後の対応、どう出るのか注目です」

(2月14日『news zero』より)