台湾総統選挙 頼清徳氏が当選も…立法院選挙で民進党は過半数維持できず
13日に行われた台湾総統選挙は、中国と距離を置く与党・民進党の頼清徳氏が当選しました。しかし、同時に行われた議会にあたる立法院の選挙で、民進党は過半数の議席を維持できませんでした。
与党・民進党の頼清徳氏は、現在の蔡英文総統の路線を引き継ぎ、中国と距離を置いてアメリカとの関係を重視する姿勢を訴え、選挙戦を展開しました。
頼氏は今回、558万票を獲得していて、中国との緊張緩和を訴えた野党・国民党の侯友宜氏に約90万票の差をつけ勝利しました。台湾が民主化されて以来、同じ政党が3期続けて政権を担うのは初めてです。
民進党・頼清徳氏「平和的で民主的な対話のみが、台湾海峡を挟んだ台湾と中国の人の最大の利益となり、双方が利益を得る唯一の方法だ」
勝利宣言後、頼氏は支持者らの前で、中国との対話を進める姿勢を明らかにしました。
一方、中国との関係改善などを訴えてきた野党の国民党・侯友宜氏と民衆党・柯文哲氏が支持者らの前で敗北を認めました。
しかし、同時に行われた台湾の議会にあたる立法院の選挙で民進党は過半数の議席を維持できず、さらに、第1党を国民党に譲っていて、5月に就任する予定の頼氏は、早速、難しい政権運営が予想されています。