ウクライナ産穀物の輸入禁止を続けるポーランドなど3か国について、ウクライナ政府は、WTO（＝世界貿易機関）に提訴したと発表しました。

EU（＝ヨーロッパ連合）は15日、ロシアによる軍事侵攻の影響で黒海の港から輸出できなくなったウクライナ産の穀物が大量に流通したことへの対策に、自国の農家保護のためポーランドなどに認めてきたウクライナ産穀物の輸入禁止措置について、「市場の歪みは解消した」として延長しないことを決めました。

これに反発するポーランドとスロバキア、ハンガリーの3か国が独自に輸入禁止を続けることを決めたため、ウクライナ政府は18日、国際ルールに違反するとして、この3か国をWTOに提訴したと発表しました。今回の提訴についてウクライナ政府は、「ウクライナと隣国との貿易の正常化を助け、我々の連帯が示されることにつながるだろう」としています。

ウクライナ産穀物の輸入禁止をめぐっては、EUの足並みの乱れが浮き彫りになっていて、ウクライナ支援への影響が懸念されています。