中国、台湾産「ハタ」禁輸措置を解除
中国政府は、輸入を停止していた台湾産の高級魚「ハタ」について、台湾の野党・国民党から強い要望があったなどとして、禁輸措置を解除すると発表しました。台湾の総統選挙を前に野党の支持拡大を狙ったものとみられます。
中国は去年6月、台湾から輸入した高級魚「ハタ」から使用が禁止されている薬物などが検出されたとして、輸入を停止しました。中国政府によりますと、台湾の野党で中国に融和的な国民党から強い要望があったほか、国民党が養殖業者を指導し改善措置もとられたなどとして、22日から輸入を再開するということです。
さらに、「『台湾独立』に反対するなら中国と台湾はひとつの家族であり、問題を解決しやすい。これから台湾の農水産物が中国への輸出を再開できるよう協力したい」などとコメントしています。
およそ3週間後に迫る台湾総統選挙では、中国は政権交代を望む姿勢を示しています。禁輸措置がとられている台湾のほかの食品についても輸入の再開を示唆し、国民党の支持を拡大させたい狙いがあるとみられます。