イギリス王室を離脱したヘンリー王子とメーガン妃のドキュメンタリーが8日に公開され、イギリスメディアが、公開と同時に一斉に内容を速報するなど、大きな関心を集めています。

大手動画配信サービスで公開されたドキュメンタリーでは、冒頭でヘンリー王子とメーガン妃が王室離脱に至るまでを改めて振り返り、ヘンリー王子が「家族の安全を心配していた」と述べると、メーガン妃が涙ぐむ場面も含まれています。

また、2人が結婚するにあたって、メーガン妃への報道が過熱していた際、イギリス王室のメンバーから「通過儀礼のようなもので、私の妻も同じような経験をした。なぜメーガン妃だけが特別扱いされてメディアから守られないといけないのか」と問われたヘンリー王子は、「『そこには人種的な要素の違いがある』と言った」と明らかにしました。

当時の報道内容には、メーガン妃に対する人種差別的な要素が含まれていたことをにじませた形です。

多くのイギリスメディアが、公開と同時に一斉に内容を速報するなど、大きな関心を集めていますが、BBCは「今のところ爆弾発言や新たな主張はまだ出てきていない」「少なくとも今公開されているものに関しては、王室関係者も穏やかに見ることができるだろう」としています。

ただ、来週も新しいエピソードが公開される予定だということで、イギリスメディアは「王室は引き続き不安に包まれる」と伝えています。

ドキュメンタリーの冒頭では、エリザベス女王の死去前に撮影されたこととあわせて、「王室関係者はドキュメンタリーへのコメントを控えた」とする字幕が表示されています。

イギリス王室は、今のところドキュメンタリーについて公式の声明は出していません。