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爆撃続くキエフ…ロシア“無差別攻撃”市民の住宅にも

2022年3月21日 17:55
爆撃続くキエフ…ロシア“無差別攻撃”市民の住宅にも

ウクライナの首都・キエフの中心部には、アフガニスタンやイラク戦争など様々な戦地で取材をしてきたジャーナリストの佐藤和孝さんがいます。現在の様子を伝えます。

――佐藤さんはこれまで西部の都市・リビウにいましたが、現地時間の19日にキエフに移動されたということです。現在の街の様子は?

リビウとは全く違います。こちらにきて昨日から特に攻撃というか、砲撃が激しくなっています。今朝も、今でも、遠くから着弾音が聞こえているという状態で、たまに衝撃というか振動を感じる状態です。昨日の夜中も曳光弾が頭上を飛び交っていました。

――キエフでは攻撃を受けた場所を取材しているということですが、ロシアは民間人への攻撃はしていないという立場です。実際に現場をみてどう感じましたか?

それはロシア側の見解ですが、現実的に民間人のアパート、集合住宅が攻撃されています。ミサイルや砲撃でかなりダメージを受けていましたし、そこに住んでいる多くの人たちが避難する状況で、何人かがお亡くなりになったり、けがをしているということです。

――攻撃を受けたアパートの家の中やそこで暮らす方を取材されて、どんな様子ですか?

とにかく怒りというよりも驚き。なんで自分たちが民間人なのに攻撃の対象になっているのか、ショック状態の方が多かったです。怒りの言葉というよりは、虚無な感じという印象を受けました。

――砲撃を受けて住めるような状況じゃないところにも、まだたくさんの方が住んでいるということなのでしょうか。

そうですね。特に集合住宅に住まわれている方というのは、老人の方々が多いので、逃げるというか避難する場所もないという方が、多く住まわれていまして、まだこれからも住み続けると。ただ、いつこういった状況になるかわからないという恐怖心をもたれています。攻撃があるのは、だいたい早朝が多く寝込みに攻撃をされているので、彼らもどうしようも手立てがないという状況ですね。

そういう状況をみると、僕が28年ぐらい前にボスニア・ヘルツェゴビナ紛争を取材したんですけど。その時もサラエボが無差別攻撃を受けてですね、がれきの街になっていったわけですけど、そういう状況と比べると、そういったことにならないように願うばかりです。無差別攻撃は絶対にやめてほしいという思いです。