ウクライナのゼレンスキー大統領は、兵士らを前にした演説で、「重要な戦闘がまもなく始まる」と述べ、領土奪還に向け近く大規模な反転攻勢に乗り出すことを示唆しました。

ゼレンスキー大統領は先月30日、「国境警備隊の日」にあわせ、亡くなった兵士らに黙とうをささげたあと演説し、大規模な反転攻勢が近いことを示唆しました。

ウクライナ・ゼレンスキー大統領「重要な戦闘がまもなく始まる。私たちの領土や国民をロシアの支配から解放しなければならない。陸と海で国境を完全に取り戻さなければならない」

また、ゼレンスキー大統領は北欧メディアによるインタビューでも反転攻勢に触れ、西側諸国からの援助が約束されている「F16戦闘機などの兵器の納入を待たずに開始する」と話し、すでにロシア軍も防衛に向けて準備を進めていると述べています。

一方、ウクライナ軍のグメニュク報道官は、先月29日にロシアが一方的に支配するクリミア半島の燃料貯蔵施設にドローンが衝突して発生した大規模火災について、「（火災で）ロシアの兵站が弱体化された。これは反転攻勢への準備の一つだ」と述べ、ウクライナ軍の関与を示唆しました。