韓国の野党が提出した尹錫悦大統領の弾劾訴追案は定足数に達せず、成立しないまま廃案となりました。与党から8人の造反者が必要でしたが、与党議員はほとんどが採決に参加せず、可決に必要な票数に達しませんでした。

ただ、野党側は弾劾訴追案の可決を諦めておらず、7日の結果を受けて早ければ12日（水）にも再び弾劾訴追案を提出する構えです。

この採決に先立って尹大統領は7日午前、国民向けの談話を発表し、不安や混乱を生じさせたとしてお詫びの言葉を述べました。

これを受けて与党の代表は、「大統領の早期退陣は避けられない」と話す一方で、弾劾には反対する方針を決定。野党議員と一部の与党議員だけが採決に参加する結果となりました。

また国会の外では尹大統領や弾劾訴追案に反対した与党に抗議する集会も開かれていて、韓国の政局をめぐる混乱は長期化する可能性が出ています。