ウクライナ東部の住宅に“ミサイル直撃”3人死亡 ロシア軍は兵力増強へ“フーリガン”も動員
ウクライナ東部で1日、ロシア軍のミサイルが住宅に直撃し、3人が死亡しました。ロシアが今後、「追加動員」を行うと見られる中、ロシアメディアは、ロシア軍がサッカーの応援で過激な行動に出る「フーリガン」や、スポーツ選手を含む部隊を結成したと報じました。
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1日夜、ウクライナ東部クラマトルシクの住宅をロシア軍のミサイルが直撃しました。警察によると、これまでに3人が死亡し、20人がケガをしました。まだ、がれきの下に閉じ込められている人がいる可能性もあり、必死の捜索活動が続いています。
ウクライナのゼレンスキー大統領は、「これが私たちの国で日々、起きている実情だ」とロシアを非難しました。
「戦況を好転させるためには武器が必要だ」と訴え続けている『ゼレンスキー大統領は、この日もSNSで――
ウクライナ ゼレンスキー大統領
「必要な武器の入手を支援してくださるみなさまに感謝します」
今、ウクライナが期待しているのが、欧米から供与される戦車です。ドイツのピストリウス国防相は、主力戦車「レオパルト2」を視察。「ウクライナが生き残るためにできることをすべて行う」として、今後、ドイツ国内で訓練を行い、早ければ3月末にもウクライナに配備できるとしています。
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一方、ロシアと同盟関係にあるベラルーシは、ロシアから購入した短距離弾道ミサイル「イスカンデル」を配備したと発表しました。核弾頭も搭載可能なミサイルで、核戦力を誇示することで、欧米各国をけん制する狙いがあるとみられます。
また、イギリス国防省やロシアの独立系メディアは、ロシアが今後、「追加動員」を行う可能性を指摘しています。
さらにロシアメディアは、兵力増強を目指すロシア軍が新たな部隊を結成したと報じました。サッカーの応援で時にスタジアムで火をつけるなど、過激な行動に出ることで知られる「フーリガン」や、国際大会で活躍するスポーツ選手を含む部隊で、偵察や襲撃などの訓練を受け、戦闘地域に送られるということです。
ロシアでは2日に第二次世界大戦中にナチス・ドイツに勝利した最大の激戦から80年を祝う式典が行われます。式典に出席する予定のプーチン大統領が、何を語るのか注目されます。