韓国で大規模な山火事 “強風”で被害拡大か…民家など72軒が焼失 1人死亡16人けが
11日午前、韓国東部の江陵で山火事が発生し、この火事で民家など72軒が焼失、1人が死亡、16人がけがをしました。
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11日午前、韓国東部・江陵一帯で起きた大規模な山火事。火事の様子を捉えた映像には、勢いを増す炎と黒煙が道路をふさぎ、街が赤く染まる様子が映っていました。
韓国・SBSの記者
「山火事現場は煙で一面が覆われ、強い風にのって火事が広がり続けています」
「時々体を支えにくいほど、目が開けられないほど強い風が吹いています」
韓国メディアによると、延焼範囲は一時8.8キロ先まで及び、東京ドーム約80個分相当の面積が燃えたということです。この火事で80代とみられる男性が死亡、16人がけがをしました。また、周辺の民家やペンションなど72軒が焼失し、住民は建物の中に避難しました。
実はこの避難所、2018年「平昌オリンピック」で、羽生結弦さんが金メダルを獲得した「江陵アイスアリーナ」です。その会場を避難所として開設し、住民にはテントや夕食などが提供されていました。
火事が起きた江陵は、ソウルから直線距離で約170キロ離れた、海水浴などが楽しめる人気の観光地です。それが11日の火事では、青い海を覆うように煙が広がりました。なぜ、ここまで大規模な火事が発生したのでしょうか。
その理由は「強風」です。今回の火事は強風で倒れた木が電線に当たり、ショートして発火したとみられています。最大瞬間風速30メートルの風で、炎は飛び火して燃え広がり、中には全焼した民家もあります。
火事は午後4時半ごろに消し止められましたが、焼け落ちた家を目の当たりにした住人は…
家が焼けた住人
「ここは私たちが受け継いできた、先祖代々暮らしてきた家なんです」
「子供たちも休みの日には遊びに来ていたのに…」
韓国当局は、詳しい被害状況などを調べています。
(4月11日放送『news zero』より)