オッペンハイマーの孫「人類は、原子爆弾を決して使ってはならない」と訴え
原爆の開発を主導した物理学者ロバート・オッペンハイマーの孫が、広島への訪問を振り返り、「人類は、原子爆弾を決して使ってはならない」と訴えました。
東京の日本記者クラブで会見したチャールズ・オッペンハイマーさん。
■チャールズ・オッペンハイマー
「ロバート・オッペンハイマーが核兵器の問題についてどう考えていたのか、今、かつてないほど重要になっている」
祖父のロバート・オッペンハイマーは、原爆を開発した「マンハッタン計画」を主導した物理学者で、「原爆の父」と呼ばれました。
その生涯を描いた映画は、アメリカのアカデミー賞で作品賞など7部門を受賞しました。
■八丁座 蔵本健太郎 支配人
「いい映画でした、とか面白かったですという声をたくさんいただく」
被爆地・広島でも、3月から上映されています。
■鑑賞した男性
「自分が作ったものが悲劇に使われたという彼(オッペンハイマー)自身の内面がよく出ていた」
映画では核開発競争が起きることへのオッペンハイマーの葛藤も描かれています。
■チャールズ・オッペンハイマー
「祖父は、アメリカで水爆の開発に前向きでないことを非難され、私たち家族も影響を受けてきた。核不拡散を含めた彼の本当の価値観を私は広める義務がある」
チャールズさんは広島も訪問。被爆者の小倉桂子さんと面会し、話に耳を傾けました。
■チャールズ・オッペンハイマー
「広島を訪問し、過去を探求する場となった。原子爆弾だけでなく、すべての爆弾を人類は決して使ってはならないと思う」
世界で核の脅威が高まる中、チャールズさんは日本が重要な役割を果たしてほしいと呼びかけました。
【2024年6月4日 放送】