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社長もあだ名呼び、会話は敬語禁止!! ギャルマインドで臨む“忖度のないコミュニケーション”が日本型企業に刺さるワケ......CGOドットコム総長バブリーさんに聴く「ギャル式ブレスト」

2024年3月29日 19:26
社長もあだ名呼び、会話は敬語禁止!! ギャルマインドで臨む“忖度のないコミュニケーション”が日本型企業に刺さるワケ......CGOドットコム総長バブリーさんに聴く「ギャル式ブレスト」

今回のゲストは、CGOドットコム総長バブリーこと竹野理香子さん。ギャルマインド×企業という極めて珍しい化学反応で日本企業に影響を与える“ギャル式ブレスト”の真相や、そもそもギャルをどうしてビジネスにつなげようと思ったのかというポイントについて“1分間で社会を知る動画”を掲げる「RICE MEDIA」のトムさんがその魅力に迫りました。

ギャルって何だろ? ビジネスとして扱えるまで昇華された“ギャルマインド”......3つの定義を教わる

トムさん「まず初めになんですけど、そもそもギャルって何なんですかね?」

バブリーさん「令和になって“ギャルだね”と言われる子たちは、ファッションを通じ自己表現をしているか、そして私たちがよく言うギャルマインドと呼ばれるものを持っているか、持っていないかみたいなところが『ギャルであるか、そうでないかの定義』の1つの要素になっていると考えています」

今回のインタビューで頻繁に出てくるのが、「ギャルマインド」。その言葉の定義をはっきり教わることで、日本の大企業から仕事の依頼がやってくる理由も少しずつ分かってきます。

バブリーさん「ギャルマインドは自分軸、直感性、ポジティブ思考の3つの要素で構成されています。事業を始めるときに“ギャルマインドってなに?”という答えを定義することから始めました。なので、事業を始めた4~5年前は1人1人のギャルちゃんたちに会いに行って『この子の強みは何だろう?』と考えることから始めて、最終的に3つの要素というところまで絞り込むことにしました」

トムさん「ギャルの方々特有の“巻き込み力”みたいなところが、ビジネス的にみると人材価値がすごく高いなというイメージがあります笑」

バブリーさん「ギャルちゃんたちは、ものすごく素直で裏表がないことが特徴で、話していて巻き込まれるとか、楽しい気持ちになれるっていうのは3つの要素の1つである“直感性”から来ていると思います。私たちが展開している“ギャル式ブレスト”では、企業の偉いおじさんでも、どんどんギャルになっていくという不思議な現象が起きます笑」

“ギャル式ブレスト”で生まれる化学反応が面白い、実際の企業事例やその内容とは?

企業の偉い人もどんどんギャルになっていくという“ギャル式ブレスト”がどんな内容なのか、実際に教えてもらいます。

バブリーさん「ギャルちゃんたちが持っているギャルマインドと言われる精神性を基礎として、企業のコミュニケーションを改善するサービスを提供しています。例えば、忖度とか、世代間でなかなかコミュニケーションが取りづらいという課題を解決するサービスなどです。さらに、そこで出てきたアイデアを社会に実際に実装しちゃおう!!という事業もやっています」

トムさん「実際の企業事例みたいなのも、是非教えてもらいたいです!!」

バブリーさん「今までお話をいただいた企業さんは、実は日系の大手企業さんが多いです。 例えば貨物業で元国営の会社さんだったり、日系の自動車メーカーさんだったり、 日本を代表する大手企業さんが今までで40〜50社ほどご依頼してくれています。

例えば貨物の会社さんの事例で言うと、“未来の運送・輸送ってどうなる?”という内容でギャル式ブレストを企画しました。 参加している企業の人たちが、自社でアイディエーションやディスカッションを行う時は『私は部長だから、そんな突拍子もないことは言えないや』という理由で、実現可能性が高いアイデアしか出てこないことってあるあるだと思います。

ギャル式ブレストの場合は、ギャルちゃんたちが『あんた、さっきビール好きって言ってたんだからさ、ビール運んじゃえ♪』みたいなことをどんどん突っ込んでくれるので“こんな意見も言っていいんだ”というのが、ちょっとずつ増えていくという化学反応が起きています」

トムさん「ギャルちゃんたちって、ギャル式ブレスト用に何かをレクチャーされたわけじゃなく、もうありのままのギャルちゃんとして『やっちゃえ、やっちゃえ~』と突っ込んでくれるんですか?」

バブリーさん「写真の左側にいる紫とピンクの髪のギャルちゃんも、私が渋谷のクラブで踊っているところを『あんたいいね...!! 一緒にやろう』と声をかけてスカウトして、右のオレンジっぽい髪のギャルちゃんは、SNSですごくお尻を振って踊っていたのを見つけて『めっちゃ最高じゃん!!』と声をかけました笑。もう1〜2年一緒にやっているメンバーで、ギャルマインドを極めている子たちが多いです。

ギャル式ブレストを通して自分たちの意見が“すごくいいね”っていってもらえたり、価値を感じてもらえたり、そういったことがすごく嬉しいと言ってくれていて、この活動に参加してくれるギャルちゃん自体も最近は増えてきています」

「あなたは社長じゃなくて“しげぴー”なんだよ!!」肩書に縛られないコミュニケーションが日本企業に新風を吹かす

ギャル式ブレストには5つのルールがあり、ブレスト参加者はそのルールに沿って会話を楽しみます。タメ語で敬語は禁止、自分の持っている服の中で一番好きな服装で出席、社長でも必ずあだ名で呼び合うなど独特の世界観で作る盛り上がりの秘密にトムさんが迫ります。

トムさん「ギャル式ブレストをやる時に『ギャルになろう!』と言われても、いきなりギャル化することは難しいのかなとも思います。参加した人が最終的にみんなギャルになってしまうノウハウとかも、ちょっと教えていただきたいなと思いました」

バブリーさん「5つのルール自体はすごく徹底してやっています。好きな服とか肩書、役職関係なくタメ語で話すというのをやってもらっています。あだ名もその場でギャルちゃんがつけてくれます。 例えば、札幌市役所さんでやった時は、部長さんを“ロケットおさむ”と全員呼ばなきゃいけないと決めます。とある企業では社長さんを“しげぴー”と呼ぶと決めて、ブレストに臨んでもらったこともありました笑。

リアクションも“多めにとってください”と指定されても、初期は取りづらいじゃないですか。なのでレクチャーの時間を最初に取っています。『みなさん、リピートアフターミーしてください、ヤッテコー!!』『ヤッテコー!!』と復唱してもらうんです笑。

あとは、“ギャルがちょっと怖いです”という声もいただくことがあります。接したことがないので、怖い印象がありますっていう意見を多く頂いたので、途中から“ギャルマインドの祈り”っていうコーナーを入れることにしました」

トムさん「ギャルマインドの祈り... 笑。めちゃくちゃ気になります」

バブリーさん「癒やし効果のありそうな曲を流しながら、参加者には胸の前で手を組んでもらい『ギャル怖くないよ』と念じてもらっています笑」

トムさん「まさかのシンプルに祈るだけなんですね。ごめんなさい、(恐怖心を)払拭する秘訣があるのかなと思っちゃいました」

ギャル式ブレストを行う上で「自己開示」していくことも大切だとバブリーさんは語ります。

バブリーさん「自己開示のために、自分の会社の肩書と関係ないところを教えてもらうようにしています。小学生の頃にプロフィール帳みたいなものが流行ったと思うんですけど、ギャル式ブレストの前に“プロフシート”を書いてもらっています。それをもとに最初の自己紹介をしてもらうところで、よく行く飲食店が一緒だったとか意外な共通点が見つかります。最後には、自分の考えたアイデアを共有してフィードバックを貰います」

トムさん「実際に実現した事例でいうと、どんな取り組みがありますか?」

バブリーさん「実際にアイデアを出してもらった中の1つに、札幌の観光地に大倉山ジャンプ競技場っていう場所があるんですけど、 そこのリフトを実際にギャルと市役所の人とみんなで乗った時に、リフトのデザインがもとの状態だと、ちょっと寂しいなと感じてしまいました。

景色はすごく綺麗で標高も高く、気分があがるので『バイブスあがるんだから、もっとリフトのビジュアルもあげていこうよ!!』とギャル式ブレストの中で出て、実際に“サッポロスマイル標高バイブスアゲアゲリフト”というリフトが実装されました。これは嘘みたいな本当のニュースなんです笑」

ギャルに勝機を見出したのは何故? ギャル式ブレストがビジネスとして成立したワケ

バブリーさん「20歳ぐらいで大学生の時に、ちょうどギャルがオワコンみたいな時代になったんです。各社ギャル向けに出していた雑誌が休刊になったりとか、 ギャルは絶滅したみたいなリリースが出たりとか、そんな時代がありました。

その時に私は『なんか、おかしくね?』と思ったんです。 私が思うギャルって“ファッションの部分じゃなくて、マインドの部分だったから、それこそが社会に大切にされるべきなのに”という思いを胸にギャルに会いまくり、ギャルマインドを定義していきました。

それをやっている間に、 まさに大手の企業で中間管理職をやっている、もとギャル男の知り合いの人が『俺は部下にも気を遣い、上司にも気を遣い、もうギャル男じゃねぇんだ』みたいなことをボソッと言っていて、この人を助けようというのがきっかけでギャルマインドを研究して、ギャル式ブレストという形になっていきました」

トムさん「立ち上げ当初は、ギャル式ブレストとか、ギャルマインドっていっても全然通じなくて大変だったと思うのですが、どうやって事例は積み上げていかれたのでしょうか?」

バブリーさん「最初は、知り合いにお願いして機会をもらっていました。お金は頂かず、私のポケットマネーでギャルちゃんたちにお給料を払いながら、“2時間だけください!!”と企業の方にお声がけして参加社を集めていきました。

『ギャルちゃんたちと、とりあえず話してください』という時間を作りまくって、企業の方々にどこが価値に感じたかということを聞きながら、ブラッシュアップしていきました。そうしたら、変なことをやってる子がいるみたいだぞと、ちょっとずつメディアの方が取り上げてくれるようになり、企業さんとか本当にアプローチしたいところに入り込めるようになっていきました。そこからは、割と雪だるま式に増えていった感じです」

ギャルたちが目指す、今後の野望は海外展開…!?

トムさん「今後、取り組んでいきたいってこと何かありますか?」

バブリーさん「1個やりたいことは、今は日本でやっているんですけど、海外進出するぞってみんなで頑張ってやっていきたいです。私たち英語は喋れないんですけど笑。

英語は喋ることができないけど、やるというのは決めています。というのも、日本は文化的に忖度みたいな形で空気を読みあって、個が出せないという課題が強いんですけど、逆に海外の人たちは個が強すぎて、調和できないっていう課題があるらしいというところに気づいたためです。なので、そこを解決する手段として海外展開もしていきたいなと思っています」

ギャル式ブレストを通じて生まれたあだ名がそのまま職場で息づき、コミュニケーションに悩んでいた方がブレストに参加する前よりも明るくなったという話にやりがいを感じたとも教えてくれたバブリーさん。常識を超えるような発想や、コミュニケーションの起爆剤として今後がますます気になります。

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本記事は、日テレNEWS NNN YouTubeチャンネルメンバーシップ開設記念番組「the SOCIAL season1」の発言をもとに作成されています。

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