超多忙!巨大動物病院 …現場救う“愛玩動物看護師”の奮闘に密着
神奈川県にある動物病院にこの春から勤務し始めた新人看護師・高岡奈央(なお)さん。「動物が好きでこの業界に入ったので、動物に触れる環境にいるのが一番楽しい」と笑顔を見せる。
彼女は、今年3月に「愛玩動物看護師」という新たな国家資格を取った約2万人うちの一人だ。
「愛玩動物看護師」とは、採血や投薬など、これまでの民間の資格では認められていなかった医療行為ができる看護師だ。これまではできなかった医療行為の一部を、獣医に代わって出来るようになったことで多忙の医師の負担を減らし、より充実した医療ができるようになると期待されている。
高岡さんが勤める病院は、予防接種などの一般診療だけではなく、最新の医療機器を揃えて動物の様々な病気やケガに24時間体制で対応している。1日に来院するペットは70匹以上。ペットブームでペットも高齢化が進み、最近はがんや糖尿病なども増えている。
そのため高度な治療が増え、手術もここ5年で2倍となり、1か月に100件ほど。獣医は20人以上いるが、負担は増すばかりだ。 「愛玩動物看護師」に期待が集まるが、医療行為をするということは、一つ間違えると動物を傷つけてしまうことにもなる。
高岡さんは「責任感というか、一つ一つの仕事の中で自分がミスしたらダメージを大きく与えるなというのを感じますね」と表情を引き締める。
働き始めたばかりの4月は医療行為は出来なかったが、ひと月ほど経つと、少しずつ獣医を補助する仕事が増えていった。注射や採血の治療の間、動物が動かないように抱いておさえておくことなどだ。だが、新人の高岡さんにもやがて自分で注射を打つ日がやってくる。医師に注射のコツを聞くなど、前向きに仕事に取り組むが、その裏では不安な気持ちも。
「自分でやってみたいと思うより怖くて。失敗すれば命の危険があるし、やっぱり経験が大切だと思う」
働き始めてまもなく2か月となる5月下旬、高岡さんにその時は突然やってきた。イノシシと戦って足にケガをした猟犬の治療で、初めて採血をすることになったのだ。
失敗は許されない。注射器を手に取った高岡さん、ついにその瞬間に挑むことになった。
※詳しくは動画をご覧ください。(2023年6月23日放送「news every.」より)