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猫ドキュメント 幸せという名前をもらった保護猫オリの物語

2022年3月14日 14:03
猫ドキュメント 幸せという名前をもらった保護猫オリの物語
にゃんテレ ネコドキュ

2022年2月、まだ冬の寒さが厳しい日、私たちは1匹の保護猫に出会いました。
名前はオリ、推定2~3歳のオスの猫です。

オリは数日前に交通事故にあい、大きな傷を負っていました。

「ヴ~~~~」

まだヒトが怖いのか、不安な様子のオリ。

オリは、これから元気に回復して、ヒトとも仲良くなれるのでしょうか? これは、そんな保護猫・オリの物語です。

ここは都内にある、保護猫のシェルター。色々な理由で保護された猫たちを、各地から受け入れている施設です。

「こちらは網膜剥離で(目が)全く見えていないそうです」

中には、ケガや病気でハンディを追った猫もいます。

この日、保護された場所から、オリがやってきました。
このリュックの中にオリがいます。

「見えるかな・・・」

初めての場所に、警戒している様子のオリ。

オリを受け入れたネコリパブリックの内川さん。
ネコリパブリックでは保護猫カフェやこちらのシェルターを運営し、保護猫たちの飼い主を探す活動をしています。

「(オリ)はちょっと怖がり屋さんで、シャーっていうみたいですけど」

リュックからケージの中に移します。

「動ける?」「足動く?」「少し動くね、偉いね」

ケガをしているため、歩くのもおぼつかないオリ。

オリが保護されたのは東京の福生市、交通事故の直後だったようです。

「通りすがりの人が血だらけになっている猫を見つけた。もう亡くなっているかなと思うくらい血だらけだったそうです。合計で4人の方が動物病院に運んで、緊急手術を行い、一命を取り留めた子になります」

頭を打ったようで、顎は骨折していました。さらに当初、右半身が完全にマヒしていたといいます。

「本当に寝たきりで、ご飯も食べられない、排泄もできない状態でした」

それでも、何とか回復したオリは1か月弱で退院。このシェルターにやってきました。
マヒしていたところも、ゆっくりですが動かすことができるまでになりました。

ところで、あまり聞きなれない響きの「オリ」という名前。

「ハワイ語で幸福を意味するそうです」

この名前を付けてくれたのは、オリを病院まで運んでくれた4人でした。病院での手術代も負担してくれたといいます。

「交通事故にはあってしまって不運なんですけど、その後、見つけられて、色んな人の手で助けてもらえたので、ある意味ラッキーだったということで、ハワイで幸福を意味するオリ君という名前が付けられました」

話を遮るように登場したのは、ジャック。右目が不自由ですが、とても元気で、人懐っこい性格。ここのシェルターではオリの先輩猫です。

ジャックは最近、飼い主が決まり、もうじきここを卒業することになりそうです。

ここにいる猫たちは、ジャックのように新しい家族と出会うため、人に慣れる訓練を行い、保護猫カフェにデビューしたり、譲渡会に参加したりすることになります。

「ヴ~~~」

まだ、人に慣れず、威嚇してくるオリ。

ご飯をあげてみることにしました。ちゃんと食べてくれるのでしょうか。

器を口に近づけてみます。

「葛藤している感じはあるので」
「怖くて我慢している感じですか?」
「そうですね」

なかなか食べてくれません。

「こっちはどうですか?」
「おお、いけるね、いけるね、ちょっと食べ始めました。」

今度は食べてくれました。ゆっくり、少しずつではありますが、自分の力で食べてくれたオリ。

「(病院では)保護し立ての時は全く動かない状態だったので、寝たきりだったので、今かすかに移動できるくらいに回復してきたことが 奇跡ではないかとおっしゃっていました」

“幸せ”という名前をもらった保護猫のオリ。これから、新しい家族に出会うことができるのでしょうか…

(にゃんテレNEWS「ネコドキュ」より)

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