【NNNドキュメント】「男子として学校に…」15歳、高校生のカミングアウト LGBTQの理解広める岡笑叶さんの思い NNNセレクション
「男子として学校に通いたい」とカミングアウトした岡笑叶さん。中学時代はスカート姿に違和感があり、周囲の目に苦しんだが、高校では自分の居場所を見つけることができた。“ありのまま”を受け入れてくれる仲間と家族。「『LGBTQ』という言葉がなくなることがゴール」。
◇◇◇
高校生の、僕のカミングアウト。岡笑叶(おか・わかな)さん。
笑叶さん
「あるタイミングで、“あいつ、もしかして”みたいに気づかれると、そのほうが自分は怖いなって。急に言うよりかは、最初に言っておいた方がいいかなって」
新型コロナの影響で、高校に入ってからずっとリモート授業。対面授業が始まる前に、知って欲しい…。
笑叶さん
「この時間、みんなLINE見てるのかな。送っちゃえ。送っちゃった。どうかな」
そして…。
笑叶さん
「既読ついた。はやっ。うわ、こわ。『全然、気にせんでええ』って。学校に行く前にひとつの壁を乗り越えられたかな。すごい楽になったかな」
ずっと、苦しかった。笑叶さんは、LGBTQ+の「T」。体の性別と心が一致しないトランスジェンダーにあてはまります。3人きょうだいの末っ子。幼いころからよく動き回る活発な子でした。
笑叶さん
「だんだんスカートをはかなくなってきて、だんだんズボンになってきたり。周りから『かわいい』とかじゃなくて、『かっこいい』って言われる方がすごくうれしかったり」
成長するにつれ“世間の常識”とのズレを感じるようになりました。中学生になると選ぶ制服は、“男子”はズボン、“女子”はスカート。
笑叶さん
「このひもが嫌で嫌で。みんなつけないとダメなんですけど、自分だけ外した状態で着てて、先生に何回も止められて。女子の枠に入れられているというのがすごくあったので、それがすごく嫌だったんですけど、どうしてもこっちは捨てられなくて」
Q:なんで捨てられない?
笑叶さん
「思い出というか」
Q:こっちの制服にも思い出が?
笑叶さん
「たくさんありますね。この時すごくしんどかったので。今もこうして、いろんな人と話すことあるんですけど、やっぱりその時のことを思い出すと、やっぱりしんどくて」
自主性を大切にしている大阪YMCA国際専門学校。服装や髪形を定める校則はありません。
2022年9月。この日、中学1年生を前に自分の経験を伝えることに。社会の課題を自分たちで解決する取り組みです。
笑叶さん
「笑叶は男でしょうか、女でしょうかっていうのを考えながら、次の話を聞いてもらいたいなと思います。中学校の入学式ではスカートをはいてます。なんでかなっていうと、笑叶の性別は、トランスジェンダーです。制服では、男子はズボン、女子はスカートと決められていて、自分はスカートをはかないといけなかった。だけど、自分のことを男だと思っている自分がスカートをはくのは、すごくしんどくて」
クラスに1人か2人は、いるかもしれない。“性別”に悩む思春期の子どもたち。知ることから理解は始まると考えています。
笑叶さん
「いちばん悩む中学生のところのフォローが、まだまだ足りていないのかなというのを、それをみんなで考えて、中学校か小学校に限定して自分たちは行ったから。もっと中学生とか、小学生、高校生ぐらいの学生の間のフォローが手厚くなればいいなと思います」
「わざわざ性に悩まなくていい社会に」
「当たり前になったら、別にカミングアウトですらない」
2023年1月。悩んだ末、乳腺を切除する手術を受けました。より自分らしくなるために。
2023年4月。大学の入学式。
笑叶さん
「ネクタイ長くない?」
父・哲志さん
「だから、短くしたら。さっきから長いかなって言ってるから」
贈られたのはお父さん愛用のネクタイ。思春期のLGBTQについて理解が深まるよう活動を続けるつもりです。
笑叶さん
「LGBTQっていう言葉がなくなるのが、ゴールかなって思っています」
笑叶さんはよく言います。言葉があるから枠組みができる。区別がうまれる。
笑叶さん
「お腹すいたー」
2023年5月28日放送 NNNドキュメント’23『レインボーな僕~高校生のカミングアウト~』をダイジェスト版にしました。
◇◇◇
高校生の、僕のカミングアウト。岡笑叶(おか・わかな)さん。
笑叶さん
「あるタイミングで、“あいつ、もしかして”みたいに気づかれると、そのほうが自分は怖いなって。急に言うよりかは、最初に言っておいた方がいいかなって」
新型コロナの影響で、高校に入ってからずっとリモート授業。対面授業が始まる前に、知って欲しい…。
笑叶さん
「この時間、みんなLINE見てるのかな。送っちゃえ。送っちゃった。どうかな」
そして…。
笑叶さん
「既読ついた。はやっ。うわ、こわ。『全然、気にせんでええ』って。学校に行く前にひとつの壁を乗り越えられたかな。すごい楽になったかな」
ずっと、苦しかった。笑叶さんは、LGBTQ+の「T」。体の性別と心が一致しないトランスジェンダーにあてはまります。3人きょうだいの末っ子。幼いころからよく動き回る活発な子でした。
笑叶さん
「だんだんスカートをはかなくなってきて、だんだんズボンになってきたり。周りから『かわいい』とかじゃなくて、『かっこいい』って言われる方がすごくうれしかったり」
成長するにつれ“世間の常識”とのズレを感じるようになりました。中学生になると選ぶ制服は、“男子”はズボン、“女子”はスカート。
笑叶さん
「このひもが嫌で嫌で。みんなつけないとダメなんですけど、自分だけ外した状態で着てて、先生に何回も止められて。女子の枠に入れられているというのがすごくあったので、それがすごく嫌だったんですけど、どうしてもこっちは捨てられなくて」
Q:なんで捨てられない?
笑叶さん
「思い出というか」
Q:こっちの制服にも思い出が?
笑叶さん
「たくさんありますね。この時すごくしんどかったので。今もこうして、いろんな人と話すことあるんですけど、やっぱりその時のことを思い出すと、やっぱりしんどくて」
自主性を大切にしている大阪YMCA国際専門学校。服装や髪形を定める校則はありません。
2022年9月。この日、中学1年生を前に自分の経験を伝えることに。社会の課題を自分たちで解決する取り組みです。
笑叶さん
「笑叶は男でしょうか、女でしょうかっていうのを考えながら、次の話を聞いてもらいたいなと思います。中学校の入学式ではスカートをはいてます。なんでかなっていうと、笑叶の性別は、トランスジェンダーです。制服では、男子はズボン、女子はスカートと決められていて、自分はスカートをはかないといけなかった。だけど、自分のことを男だと思っている自分がスカートをはくのは、すごくしんどくて」
クラスに1人か2人は、いるかもしれない。“性別”に悩む思春期の子どもたち。知ることから理解は始まると考えています。
笑叶さん
「いちばん悩む中学生のところのフォローが、まだまだ足りていないのかなというのを、それをみんなで考えて、中学校か小学校に限定して自分たちは行ったから。もっと中学生とか、小学生、高校生ぐらいの学生の間のフォローが手厚くなればいいなと思います」
「わざわざ性に悩まなくていい社会に」
「当たり前になったら、別にカミングアウトですらない」
2023年1月。悩んだ末、乳腺を切除する手術を受けました。より自分らしくなるために。
2023年4月。大学の入学式。
笑叶さん
「ネクタイ長くない?」
父・哲志さん
「だから、短くしたら。さっきから長いかなって言ってるから」
贈られたのはお父さん愛用のネクタイ。思春期のLGBTQについて理解が深まるよう活動を続けるつもりです。
笑叶さん
「LGBTQっていう言葉がなくなるのが、ゴールかなって思っています」
笑叶さんはよく言います。言葉があるから枠組みができる。区別がうまれる。
笑叶さん
「お腹すいたー」
2023年5月28日放送 NNNドキュメント’23『レインボーな僕~高校生のカミングアウト~』をダイジェスト版にしました。