コンセプトは「風車と農業の共生」新たな陸上風車を関係者が視察 渡り鳥への影響は? 能代市・八峰町
能代市と八峰町にまたがる広大なエリアで、今月1日から、新たな陸上風車が稼働しています。
『風車と農業の共生』が風力発電事業のコンセプトで、竣工式を前に、14日、関係者が風車や農業施設を視察しました。
今月1日に稼働した白神ウインドパワー風力発電所は、能代市と八峰町にまたがる沿岸と内陸部の6つ地区に、出力4200キロワットの風車25基を設置しました。
14日は、関係者向けに視察ツアーが行われ、発電機から出る排熱などを利用したビニールハウスを訪れました。
農地は、法律で利用方法が限られているため、内陸部での風車の設置のひとつの妨げとなっていました。
しかし、再生可能エネルギーの導入と、農山漁村の発展を図ろうと、2014年に推進法が施行され、この風力発電所は、農地にかかる9つの場所で風車を設置し、排熱をビニールハウスに供給します。
高騰する化石燃料の使用を抑えることで、農業のコストダウンと、二酸化炭素の排出削減が実現します。
一方でガンやハクチョウなど、数万羽の渡り鳥が羽を休める沼まで直線で約6キロと近く、計画段階から、風車との衝突・バードストライクの危険性が指摘されていました。
この問題について、運営会社は「発電機の配置場所の変更や、監視システムを導入するなどして、渡り鳥への影響を最大限回避した」とコメントしています。