深い雪の下でおいしく育つ 雪国秋田の早春の味覚「ヒロッコ」収穫最盛期 湯沢市
湯沢市で、伝統野菜のヒロッコの収穫が最盛期を迎えています。
畑に積もった深い雪の中で、今年も早春の味覚がおいしく育っています。
雪国秋田の早春の味覚として古くから親しまれている、ヒロッコ。
アサツキの若芽で、ネギのような風味とシャキシャキとした食感が特徴です。
酢みそ和えや天ぷら、それに、鍋の具材など、様々な料理で楽しめる伝統野菜です。
産地のひとつ、湯沢市の相川地区では、6戸の農家が出荷組合を作り、栽培に取り組んでいます。
50年以上ヒロッコを栽培している佐藤忠一さんの畑です。
収穫は年明けに始まり、いま、最盛期を迎えています。
1メートル以上積もった深い雪を寄せ、ようやく見えた畑の土を掘り起こすと、独特の香りとともに、ヒロッコが顔を覗かせます。
6月の球根の掘り出しに始まり、半年以上の栽培期間を経て収穫できるようになるヒロッコ。
今年はもみ殻やたい肥などを混ぜ込んだ、こだわりの土づくりが実を結び、芽ぞろいが良く、食べごろの太さのおいしいヒロッコに育ったということです。
須川ひろっこ出荷組合 佐藤忠一さん
「やっぱり冬しか食べられないから、それに、雪国ならではの食感だから、そこが魅力じゃないですかね。いままで土づくりやってきて、成果がようやく表れてきて、それなりの味があるから、ぜひ食べてほしいですね」
掘り起こされた土の香りが春への歩みを感じさせる、ヒロッコの収穫。
収穫作業は来月いっぱい続き、県内のスーパーなどで販売されるということです。