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【解説】“平均睡眠時間”6月が最短? 「気温が上がるに従って睡眠障害は増えていく危険性」対策は…

2023年6月22日 11:18
【解説】“平均睡眠時間”6月が最短? 「気温が上がるに従って睡眠障害は増えていく危険性」対策は…

夜中もジメジメした季節が続き、寝苦しいと感じている人も多いのではないでしょうか。

●今の時期が睡眠“最短”
●寝苦しさ…どう解消?

以上のポイントを中心に詳しく解説します。

■「平均睡眠時間」6月が最短? なぜ…

22日、街の人に最近の睡眠について聞いてみました。

会社員(40代)
「ジメジメ蒸し暑い日が続くと、寝つきも悪く夜中目が覚めることもある。疲れが全く取れなかったり、ちょっと動いただけですぐ疲れる」

会社員(50代)
「あんまり、毎日眠れない時が多い。健康診断行ってきたら、血圧上がってて…。ちゃんと寝られるようにしたいと思った」

まさに今、暑くなり始める5月、6月、7月に睡眠時間が減ることを示すデータがあります。

睡眠時間を計るアプリ「睡眠ランキング」を展開する会社が、約2000人を対象に調査を実施しました。その結果によると、去年11月までの1年間の月ごとの平均睡眠時間について、一番長かったのが11月の「6時間15分」で、逆に一番短かったのは6月の「5時間56分」でした。6月は11月よりも睡眠時間が19分短いわけです。

久留米大学の学長で日本睡眠学会理事長の内村直尚さんに聞くと、日の出から日の入りまでの太陽が出ている時間は、21日の夏至と冬至で5時間の差があるということです。

眠りを誘うメラトニンというホルモンは、光がなくなってから分泌されます。つまり、体のメカニズム的には、日が暮れるのが遅くなると、それだけ眠気がおきる時間も遅くなっていくというわけです。

■「気温が上がるに従って睡眠障害は増えていく危険性」熱中症にも…

この時期の寝不足には、さらに注意が必要なこともあります。

岡山大学の鳴海大典教授は「気温が上がるに従って睡眠障害は増えていく危険性がある。熱中症と同様に、睡眠障害にならないよう注意するべき」と呼びかけています。

寝不足になると、昼間に疲れやすくなり、昼の活動時間に熱中症になる危険性があるということです。だからこそ、十分な睡眠時間をとることが非常に大切になります。

この時期に睡眠時間が短くなる要因は、他にもあります。街では次のような声が聞かれました。

会社員(30代)
「蒸し暑くなってきたので、夜クーラーのタイマーが切れるとすぐ目が覚めて…。暑くて寝苦しい。やっぱり気温が高いので」

梅雨まっただ中の今は、非常に湿度が高く、夜もジメジメして不快な状態が続きます。鳴海教授によると、このような環境では寝苦しくなり、寝床に入っていても眠りにつくまでに時間がかかってしまうというのです。

特に気温が25℃を超えると、睡眠の質が悪くなるそうです。寝る時に27℃、朝方に25℃を超えると、寝苦しかったり、暑くて夜中に目が覚めたり、朝早すぎる時間に起きてしまったりすることにつながるわけです。

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