長時間の利用で“スマホ指”に 傷みや指の“変形”も…
つい利用時間が長くなってしまうスマートフォンですが、同じ持ち方で長時間利用していると指に負担がかかってしまうといいます。中には痛みを感じたり、指が変形してしまうケースもあり、医師が注意を呼びかけています。
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スマートフォンを1日にどのくらい使っているのか、街で聞きました。
スマホ歴10年
「2時間くらい。パズルゲームとか」
スマホ歴10年
「割と料理のレシピとかはよく見ます」
スマホ歴9年
「10時間ぐらいは毎日。連絡だったり、YouTubeで動画見たりとか」
今や、あって当たり前、生活に浸透したスマホですが、その一方で“スマホ特有の症状”を訴える人もいました。
スマホ歴9年
「ここの辺(小指の脇)がスマホを持ち始めてへこんできたなと」
スマホ歴約10年
「右の(指の)方が短くてちょっと曲がっている」
手指の痛みなどが専門の医師は…
富永ペインクリニック 富永喜代院長
「スマホ指とはスマートフォンの長時間操作に伴う手指に痛みや変形を伴う病気です。患者自体は実情としては増えていると考えています」
指の痛みや変形を伴ういわゆる“スマホ指”。
“スマホ指”に悩む男性
「スマートフォンを持ち始めたのが中学生くらいで、少しずつ指が変形して」
男性の手は、左手に比べて右手の小指が外側に開いていました。
“スマホ指”に悩む男性
「学生の頃だと、グループラインなどで既読ついてしまうので早く返さないと、と感じて、携帯から離れられなくなって。少し痛みを感じていました」
3年ほどで小指が変形したといいます。生活に大きな影響はない、といいますが…
“スマホ指”に悩む男性
「小指側が全体的に重だるい感じ。物を握りこむ動作が少ししにくいです」
“スマホ指”になる主な原因は、スマホの持ち方です。小指で支える持ち方が“危険”なのです。
富永ペインクリニック 富永喜代院長
「曲げるようにして小指に負荷をかける。そうすると指を開いた状態で屈曲させるので負荷がすごく大きい」
小指への負荷が長く続くと、関節などの痛みや指の変形につながることもあるといいます。手の小さい子供や女性は特に負荷が大きくなりやすいといいます。
また、画面を操作する親指の付け根に痛みが走ることもあるということです。
では、負荷を減らす持ち方は?
富永ペインクリニック 富永喜代院長
「(スマホを)握りこむようにしてもらう。手のひらで持つように変えるようにしてください」
小指ではなく手のひらで支えること。さらに両手で操作することも、“スマホ指”を防ぐのに役立つということです。
通信大手のソフトバンクでは、各店舗で行っているスマホ教室で持ち方の指導をしています。
ソフトバンク名古屋 スマホアドバイザー 杉山良輔さん
「指や手首に負担がかかって痛くなってしまったという方がいたので。ぜひ正しい持ち方を覚えていただくといいのかなと」
初めてスマホを手にしたシニア層などに好評だということです。
“現代病”ともいえる“スマホ指”。疲れを感じたときは指の付け根のマッサージなども大切だということです。