「空飛ぶクルマ」 目指すは“水空両用” 試作機にパイロットが搭乗試験 宙に浮くか…!? 岐阜・飛騨市の民間企業が開発
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25日朝、カメラの前に姿を現した、白い機体。2年前から開発を進めている空飛ぶクルマの試作機だそうですが、初めて目にした中京テレビの福本義久アナウンサーには1つ疑問が。
福本アナ:「今は自走していないですよね?」
白銀技研 西洋介さん:「そうですね」
福本アナ:「陸を走り、空を飛ぶ二刀流のイメージですが?」
白銀技研 西さん:「空を飛ぶのに特化しているのと、水に浮いて水上移動ができることを目指している」
現在、様々な空飛ぶクルマが登場する中、こちらが、まず目指しているのは水の上でも離発着できる、「水空両用」だそうです。
白銀技研 西さん:
「まだ飛行時間が短いので景色がいいところへ車で運んで降ろして飛んで楽しむことができないか」
この空飛ぶクルマを開発してきた白銀技研の西洋介さん。
普段、作業しているのは、山々に囲まれた岐阜県飛騨市。去年、訪れた時、部屋の中に置かれていたのは黒い機体。こちらは、初号機です。
去年6月、実際に人が乗れる大きさの機体で、テストフライトが行われました。
それから8か月。さらに改良を重ね、できたのは、この2号機。初号機と比べ、小さくなり軽量化されたことで、飛行時間が長くなりました。
福本アナ:「初号機は人形を入れて飛んだと思うが 2号機は人が乗れますか?」
白銀技研 西さん:「そこが一番の目的ですのでぜひ乗って飛びたいなと思います」
なんと、この日が初めて人が乗っての試験飛行だと言いますが気になるのが…。
福本アナ:「2号機の開発費用はいくらぐらい?」
白銀技研 西さん:「これ1機で1800万円ぐらい」
設立間もないベンチャーにとって大きな課題となっていた開発費。しかし、2号機に関して、機体製造にかかった費用の半分は岐阜県の助成金でまかなえたといいます。
身長188センチの福本アナウンサー。空飛ぶクルマに初めて乗り込みます。
福本アナ:「大きなお風呂に入っている感じ」
なんと、乗る人の前は、何も見えない構造。
白銀技研 西さん:
「この機体は前進するときに、前に傾いて飛んでいくので前がこの向き」
そして、25日午前11時すぎ。多くの報道陣に囲まれた西さん。初めて人を乗せた試験飛行が始まります。
白銀技研 西さん:
「ドキドキですね。私も初めてなので。どのくらいの音なのか衝撃があるか分かりませんが」
まだ試作機なのでコックピットで操縦するのではなくドローンのように離れたところからコントローラーで操縦します。
操縦者 山﨑裕考さん:
「リスクでいうと突風が(秒速)5~6mで吹くと、一気に流される」
風が強くなったり弱くなったりする中、いよいよ西さんが乗り込みました。
福本アナ実況:「プロペラがまわった!さぁ大きなエンジン音!浮遊しました!浮遊している! 1~2メートル!一気に上がっていた」「西さんが手を振っています」「大きく10秒20秒とかなり長い時間有人飛行」「そして、ゆっくりと地上に降りてきました!着地成功!」
初めて人を乗せての試験フライト。見事成功しました!
白銀技研 西さん:
「最高の気分です!私の目標としては 5年後の2030年にどんな方でも買っていただけることを夢見てがんばっております」